「私が愛した人は優しい悪魔でした」とは
私が愛した人は優しい悪魔でしたは韓国の小説「다정한 개새끼의 목을 비틀었다」を原作としたコミカライズ漫画です。漫画は韓国のkakaopage、日本ではピッコマで連載しています。
原作:GGULGGI 作画・ROSE 脚色・Y230 制作NUONMEDIA
物語のあらすじ
ガーネッシュ子爵家で虐げられていたクロエは、帝国唯一の大公カイロスに救われ、後見人として育てられた。 美しく成長したクロエは彼に想いを寄せていたが、あの男にとって自分は、腹違いの弟である皇帝を誘惑する為の美しい餌に過ぎない事も知っていた。 何度残酷に利用されても彼を愛さずにはいられなかったが、愛しい我が子エステルを奪われた時、やっと彼女は悟った。 ―私が愛した男は、優しく美しい残酷な悪魔だった。愚かな私は気づくのがあまりにも遅かった―と。 しかしそれに気付いた時、何かが歪んだ。確かに皇帝の子を産んだはずなのに…?皇帝を殺しカイロスが皇帝になったはずなのに…?私は毒を飲んだはずなのに…? 逆行した時空の中で、再びクロエが進む道は復讐か?それとも…
子爵家の私生児として酷い生活を送っていたクロエは、自分を助けてくれたカイロスに心酔してしまいます。カイロスの願いは、腹違いの弟である皇帝を失墜させ、自分が皇帝になること。そのために、皇帝を誘惑するための餌として、美しく成長したクロエを使います。
自分の愛するカイロスのためならたとえ自分の胸が傷んでも望みを叶えようと動いていたクロエですが、カイロスの策略通りに皇帝は失墜し、皇帝と自分の娘を奪われ、失意の中で死んでしまいます。
という死亡エンドから時間が逆行し、今度はカイロスとは離れて自立していこうとするクロエの話です。
時間逆行の漫画は多いですが、この漫画が他とは違うのは何といっても時間が逆行するのが主人公であるクロエだけではなく4人もの人が逆行しているという点です。
登場人物について
漫画では10話以上使って一度目の人生の話が繰り広げられていますが、原作の小説1章までの内容となっています。どちらかというと逆行後の方が話が長いため、ここでは1度目の人生までの紹介をいます。※ネタバレが含まれます
クロエ
ガーネッシュ子爵家の私生児。村一番美しかった母譲りの美しい容姿をしており、見る人を魅了してしまう。最初の人生では自分を救ってくれたカイロスを愛していると思い込み、カイロスのために行動していますが、自分が騙した皇帝や自分が産んだ子供を失い、時間が逆行したあとは全て間違っている事に気づく。逆行する前、最後の瞬間まで彼女の幸せを願ってくれたレイモンドに強い後悔の念を抱いている。
カイロス
皇帝の腹違いの兄。ルードヴィッヒ大公の地位を持ち、幼いクロエを地獄のようなガーネッシュ子爵家から救い出す。皇帝の座を密かに狙っており、皇帝を失脚させるためにクロエを皇帝を誘惑する餌として教育する。クロエのことは皇帝の好みぴったりに合うよう教育してきたただの駒であると思っていたが、実はクロエを愛していたことに彼女の死後気づくことに。彼女の蘇りを望んで神の禁忌に触れ、時間の逆行が発生した。
レイモンド
アスタ帝国の皇帝。戦争狂と言われるほど武力に優れている。すでに皇后を迎えているが、彼女とは政略上の関係なので完全に書類上だけの夫婦。初めて会った時からクロエに惹かれ、彼女の地位を「皇帝の愛人」から「皇帝の妻」にするために強硬策をとり、教団や貴族と敵対してしまい、皇帝としてどんどん落ちぶれていってしまう。最後はカイロスの手によって投獄されるが、クロエがカイロス側の人間だと知っても彼女の幸せを願い、最後は死んでしまう。
エノク
帝国でも1・2を争うほど容姿の整ったカイロスの城に勤める騎士。平民出身で、騎士として優秀な剣術を持っていたため、カイロスに気に入られてブランス城をもらい、騎士となった。クロエに密かに想いを寄せ、彼女を守るために行動していたが、1度目の人生ではうまくできず、クロエを失ってしまう。
作品の見どころ
利用される人生だったクロエの成長
カイロスは自分を救ってくれた恩人であり、彼のその整った容姿と柔和な笑顔に惚れ込み、レイモンドを皇帝から失脚させる一端を担ったクロエですが、レイモンドの助けを借りて、2度目の人生ではカイロスから離れることを決意します。レイモンドの書類上の妻であるダリアの庇護のもと、様々な経験をしていくクロエの成長こそ、この作品の一番のポイントだと思います。
物語前半は凄くどろどろとした雰囲気ですが、メインの話は逆行後なので!(話のストーリーは逆行後の方が長いです)
最初の雰囲気が暗くて苦手、という方も、カイロスが苦手、という方もまずは逆行後少し様子を見て欲しいです…!
レイモンドとクロエの関係
レイモンドをカイロスの望む通りに誘惑していたクロエですが、彼から常に向けられている深い愛情と、それを裏ぎってしまった強い後悔を持って2度目の人生を過ごします。そのため、今度はレイモンドと距離を取ろうとするのですが…。
この作品ではクロエ視点、カイロス視点、レイモンド視点、エノク視点などから見る様々な彼らの事情や想いが詳しくわかっていくので、ドキドキハラハラしながら楽しむことができます。
読んだ人の感想
私が愛した人は優しい悪魔でした
先月の還元コイン使い切らなきゃーと思ってなんとなくお昼に読み始めたら最新話までもう読み終わってた🍻
途中読んだの後悔するくらい悲しい展開ばかりだったけど回帰後一気に楽しくなってきた!— おっち (@kanamenMJ) August 17, 2022
ピッコマの私が愛した人は優しい悪魔でした おもしろくなってきたなー!
最初はなんだこの鬱漫画って思ってたら、長い長い時間逆行前のストーリーで、大体主人公だけが記憶もってる流れなのにこれ主要人物全員覚えてるパターン?めっちゃ複雑でおもろいんだけど。— 強欲なふなと可愛い息子👦1y+0m (@keyakeya0216) August 11, 2022
「私が愛した人は優しい悪魔でした」
いまのお気に入り漫画TOP3に入るくらい面白い
大公はクロエが死んだ後に後悔→回帰の流れだと思ってるけど
皇帝も回帰者なのか?
泣いてるクロエ見た瞬間のブチギレてる表情たまんないっす…— いくら丼 (@6jZAZJqtdPJxqVB) June 21, 2022
「私が愛した人は優しい悪魔でした」 #ピッコマ https://t.co/4syYzVxykf
皇帝と幸せになってほしさがすごい…不思議とクソ長いイライラパート?でまったくイライラしない…ただただつらい…絵の美しさが相まって余計に…沼にゆっくり沈んでいく感じ…
— ペチオさん (@karensyui) April 18, 2022
日本語の書籍について
日本語訳された小説・漫画の書籍は発売されていません。
(2022年8月25日現在)
最後に
原作の小説は全3巻(+外伝1巻)となっています。ピッコマでの最新話が現在40話(2022年8月25日現在)ですが、原作での1巻あたりの内容になります。
1度目の人生の話はとても暗く、鬱々としているのですが、2度目の人生からは明るくなっていきますので安心してください。むしろ、1度目の人生の話は序章に過ぎません。その後の話が重要となってくるので、楽しみにしていてください。
小説も読み終わったので近々漫画より先のネタバレ感想記事をアップする予定です。
※本記事の画像は作画担当のROSE先生のTwitterより拝借いたしました。