原作ネタバレ

「悪女が手懐けた獣」韓国の原作小説ネタバレ感想 |4巻・中編

コミカライズ連載している「悪女が手懐けた獣」の韓国原作小説を読んだのでネタバレ感想を書いていきます。韓国語は不慣れなので翻訳が間違っていることもあります。

(間違っているところを見つけた場合はtwitterのDMでコッソリ教えてください…)

悪女が手懐けた獣(악녀가 길들인 짐승)

原作:Seol Young

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Chapter 12

シェリルとキリストン公爵

昼間、ユナは赤ワインを飲みながらキリストン侯公爵の話をするシェリルに付き合いました。公爵が好きか聞くと、シェリルは「わからない」と答えます。最初に感じた感情は愛だったけれど、時間が経って色褪せて残った感情の残骸に、もう名前をつけることが出来なくなっていました。

ユナはシェリルかキリストン公爵と幸せになれるとは思いませんでした。最初は甘い新婚生活が送れても、人はそう変わらないので無理だと思っていました。

シェリルは医学の発達している他国に行こうか迷っていたので、キリストン公爵とも距離が取れることもあり、ユナもそれに賛成しました。シェリルは優秀な医術師だったので、将来帝国に戻ってきてくれるなら、より多くの世の中を見て、より多くの功績を残して欲しいとユナは思っていました。

育児も仕事も一人で頑張ろうとするシェリルをユナが褒めると、シェリルは豪快に笑ったあと、他国に行くことを決意しました。移民になるか留学になるかを調べなくてはいけないので、マグヌスの助けを借りるかもと言われ、ユナは「貸してあげます。心配しないで使ってください」と答えました。

「カシオを産まないように薬まで飲みました。 とてもたくさんです。 それでも結局死なずに生まれた子供です」

しかしそうして死を跳ね除けて生まれてきたカシオを見て、シェリルは運命だと思いました。元気に育ってくれて嬉しいし、だけど申し訳ない気持ちもあるので、たくさん幸せになって欲しい。世の中に存在するどんな幸せよりも大きな幸せを与えたかった。

シェリルの中では優先順位がはっきりと決まっていました。1番目がカシオのこと、2番目が自分の仕事とキャリア。愛が1番目だった頃もあったけど、今はもう違いました。

「良い選択をすることを願っています」

「心配しないでください。離れても必ず連絡します」

シェリルは長い間キリストン公爵に息子のことを伝えることができませんでしたが、最近になってようやく伝えることができました。しかし、それ以降キリストン公爵が訪ねてくることはなかったので、シェリルはキリストン公爵への未練を断ち切ったのでしょうね。

パン職人

ユナはマグヌスに出店はパンを出すことを話しました。けれど、マグヌスは全くいい顔をしませんでしたが、ユナはマグヌスが折れてくれるためにどんな言葉を言えばいいかわかっていました。

「あなたと一緒にしたくて悩んだんだよ。あなたが生地で、私が形を整えて、一緒に焼いて出せばちょうどいいと思うんだけど」

ユナは恋人になったことを公開するのはいいけど、共寝までしている事実を公にはしていませんでした。理由は単純に恥ずかしかったからですが、それをマグヌスは納得していませんでした。合わせて話すのにちょうど良い機会だったので、自分の世界ではそういったことは閉鎖的で恥ずかしさを感じることを伝えました。マグヌスが嫌という理由ではないことを熱心に伝えるとようやくマグヌスは納得しました。

パンを作ったことがないとマグヌスが言うので、ユナもないけど習っておくのでマグヌスは当日ユナが指示したことをやってくれればいいと話しました。

マグヌスは不満そうでしたが、いつものように「愛しています、ユナ」というので、ユナはマグヌスの背中を撫でて、彼の腕の中で目を閉じました。大きくて広い胸の中はぬくもりで満ちていて、暖かった。

「おやすみ、マグヌス」

「はい、ユナも」

ふと、ユナはこの生活が長く続いても悪くないと思いました。

祭りは活気に満ちていて、開店前なのにラファエルの店の前はすでに列ができていました。それに比べてユナの店は崩れそうな見た目のテントでした。仕事が忙しいマグヌスは自分の代わりにフェルトに任せていたので、これは仕事を増やされたフェルトからの報復のようです。

ふたりは顔を半分隠す仮面を被っていて、マグヌスはかわいい猫の仮面でした。2人でパンを焼いていると、匂いにつられた中年男性の3人組が興味を引かれてやってきますが、ユナが接客しようとするとマグヌスが変わります。しかし、ユナに熱いものを触らせたくないマグヌスはかまども担当していました。

本来は接客をユナが担当する予定だったのにユナを隠そうとするマグヌスを見て、ユナは本当にかわいい猫みたいだと思いました。笑ってしまいそうになるが、なんとか我慢してマグヌスを呼びました。

話しかけようとしてつま先立ちをしたユナを楽にさせようと、マグヌスが腰をかがめてくれました。その配慮を見て、ユナは元彼はこういう配慮すらしてくれなかったことを思い出しました。

ユナはマグヌスの耳元で、ひとつ決めたことがあると囁きます。

「あなたじゃないと結婚したり付き合ったりするつもりはない。 あなたが私の最初で最後であり、あなたと別れたらそのまま独守空房で一生生きる」

私の言葉にマグヌスが驚きを隠さなかった。 彼は私を抱きしめ,首筋に唇を押し付けた。

ヒュウ!どこかから口笛が聞こえた。そういえば、ここがどこだったのか忘れていた。パッと赤くなった顔で肩をどんと叩きつけた。

マグヌスはようやくゆっくりと体を離した。

独守空房… 韓国語だと독수공방。独守空房とは中国の言葉で、夫や恋人を無くした人が独り身を貫き、貞操を守ることを指すようです。

パンの受け取りを待っていた3人の男たちが口笛を吹いてからかいました。しかし、男たちはパンを食べると固まり、それから普段はどこで店を開いているのか聞き、このパン屋が期間限定だと知ると大ヒットするからパン屋を開くべきだと熱心に語りました。ユナの作ったパンは元の世界のものでこっちにはないものでした。あんぱん、エンドウ豆パン、クリームパン、ピーナッツクリームパン。

投資するとまで言ってくれましたが、2人がパン屋を始めたらそれこそ大変なことになってしまいます。それから男たちの熱意に押されて列ができました。パンを作る材料がなくなって客がはけるとユナは脱力しました。マグヌスに氷水を貰い、隣に座るマグヌスに「こうして素朴に暮らすのも悪くないね」と話しかけます。大変だったけどユナは楽しかった。

ユナに熱があるのに気づいたマグヌスは「お酒を飲みたい」と言うユナに「お酒の代わりに薬を飲まななければなりません」と言ってユナを抱えて王城に戻りました。何人かその姿を見ただろうけど、ユナはマグヌスの肩に顔を埋めました。

2匹の獣

ベッドに寝かせられたユナは、マグヌスに「私たち結婚する?」と聞きましたが、マグヌスは「熱に酔っていますね」と答えます。

「後悔する発言は控えてください」

ユナがマグヌスの望むことを言っても、マグヌスはそれに飛びつきません。ユナが熱があるからでした。

ユナは依然としてマグヌスが恐ろしかったけれど、マグヌスのことが嫌いではなかったし、むしろ些細なことに喜びを感じていました。だから、マグヌスが望むならそれを叶えて、この優しい時間を過ごすのも悪くないとユナは思いました。

「朝起きたら後悔するかもしれないけど…」

「はい、だから薬を飲んで寝てください」

「わかってるけど、言ってるんだよ」

どうせ後悔のない選択はない。2つの道のうち1つを選択すると、もうひとつがしきりにちらつくものだとユナは思いました。

マグヌスの声からは優しさが消えて、視線は冷たかった。

「食べられそうだね」

獣の前に立つ獲物はこんな気分だろうかと考えていると、マグヌスに口付けをされました。冷たい視線とは裏腹に執拗だけど優しい口付けでした。

「後悔しても俺は知りません。あなたが許可したので後で言葉を変えるとしても、俺は必ず実行します」

ユナが頷くとマグヌスが笑いました。天真爛漫な子供のようでもあり、残忍な殺人鬼のようでもあったけど、ユナは嫌ではなかった。

マグヌスは目が覚めるとユナが居なくなっているという酷い悪夢を見そうだと話した。どこを探してもユナが見つからない。

そんなことはもう起きない、とユナが言っても、マグヌスはユナといてもそうした悪夢をたまに見ました。ユナはマグヌスの夢に介入していないので、それはマグヌスが自分で作りだしてしまった悪夢でした。

だからユナがいなくなると毎日悪夢に苦しめられて狂ってしまう、と告白なのか脅迫なのか分からないことを言いました。しかし、そんなことを言われても嫌ではないので、自分こそ狂ってしまったのかもしれないとユナは思いました。

「あなたが俺を完全に受け入れると言ったから、もう抜け出すことはできません」
「…そうだね」
私が長い沈黙の末に出した答えに彼は歯を立てて私の首筋を噛んだ。
「あなたは俺のものだよ、ユナ」

熱のあるユナに最後までしないと言いながらマグヌスは服を脱がせて布団を被りました。

彼は私の前では皇帝ではなくただの獣になり、私は結局彼に手懐けられた獣になった。 私たちはお互いに動物のようなものだった。お互いが主人であり、お互いが同時に獣だ。どちらも結局お互いを捨てることはできない存在たち。

結局、最後までしないと言っていたのにマグヌスは「治るまで看病します」と言って、2人は体を繋げました。マグヌスは今日ユナが自分のものだという刻印をしたかった。

捨てられたくなかった

次に目を覚ますと、月も星もない真っ暗な夜が広がっていた。獣もいない森の中では静寂だけが存在していました。

「俺が悪かったです」

「捨てないでください」

森の中でか弱い声が聞こえました。傷だらけの7、8歳くらいの子供がいました。マグヌスでした。服はユナの小屋を出た時のものだったので、自分が無力だった子供時代と、ユナに捨てられた時の時代が混ざっているようでした。

マグヌスはユナを見つけると涙でめちゃくちゃになった顔で跪いて「俺が悪かったです」と謝りました。

「ご主人様の言うことを聞かなくて… 獣なのに獣のように振る舞いませんでした。それにご主人様を欲しがって…」

「ご主人様が獣だったらいいなと思ってしまいました。 俺が見捨てられたくなくて、つまらない考えを……」

わんわん泣く少年をユナは抱きしめて、「あなたが勝った」と言いました。マグヌスには確信が必要でした。

「マグヌス、あなたが望むだけそばにいるよ」

ユナはそれまで自分を守るのに必死でした。誰も守ってくれないから。

ユナの世界はいつも偏見で満ち溢れていました。親がいないユナは「親がいないのに」と言われ、自分を守ってくれる存在はいませんでした。

「また裏切られたくなかったし、あなたがいつか私を捨てるかもしれないという不安を感じながら生きていたくもなかった」

「私のものでもない世界に心を与えて、ある日突然帰ることになるのも怖かった。あなたがいつか私を殺すかもしれないというのも怖かった」

マグヌスと別れたら1人で生きていくと言ったけれど、それも虚勢でした。弱く見えるのが嫌だった。結局それができないことを知っていたから、ユナはマグヌスが余計に怖かった。

「あなたの感情の真偽がいつも気になって怖い」

ユナはマグヌスを捨てることが出来ませんでした。罪悪感でも、愛の感情でも、情でも、なんでも。

「あなたがこんなに傷つくとは思わなかった。ごめんね。嘘ついてごめん、責任感なく逃げてごめんね」

ユナがマグヌスから離れようとすると、逆にマグヌスがユナを抱きしめた。少年だったマグヌスはいつの間にか成長していて、ユナより大きくなっていました。

「二度と先に捨てないよ。 こんな所に一人迷うこともないようにするよ。 道に迷ったらいつも探しに来るよ。 だから一人で泣かないで」

「はい」

重い返事が聞こえてきた。 思いもよらない返事に私はしばらくためらった。そうするうちに笑いながらうなずいて、また口を開いた。

「私の前で泣いたら抱きしめてあげる」というと、マグヌスは「そうします」と答えました。顔を合わせると、マグヌスの顔は喜びに満ちていました。ユナは何がそんなに嬉しいのかわかりませんでした。

「俺に捨てられたくなかったんですか?」
「……そうだね。心を与え合えば大変だから」
「傷だらけのあなたが好きです。俺に必死にしがみつくでしょうから。俺がもっと優しく接して、もっと愛情を差し上げれば俺から抜け出せないのですか?」
おそらくそうなるだろうが、それを平気で話す彼の顔がとても幸せそうで鳥肌が立った。浮かれている子供のようだ。この夢が覚めたら彼の記憶から忘れられたらいいのに。

マグヌスはユナに口付けて、自分が与えるものを疑わないようにと言いました。そして、ユナを傷つけるようなことをしないと誓います。ユナが頷くとマグヌスは微笑みました。

「そして一言付け加えると、あなたは立派に育ちました。天下の皇帝をもてあそぶことができるのに、他に何が必要でしょうか」

マグヌスがユナの世界に行けたらユナに全てを与えたのに残念だと話します。それは甘い夢でした。ユナは元彼には自分がこれだけ幸せだと見せれたら良かったのにと思いました。

金にがめつい男だったのできっと目を回して、お腹を痛くして床でごろごろ転がるだろうとユナは思いました。

4巻中編を読んだ感想

親がいなかったユナはマグヌスによって捨てられる未来が怖かったのでしょうね。(殺される心配もあったし)それが恐怖なのか依存なのか愛情なのかは当人たちが折り合いをつけて過ごしていくのでしょう。

あと1記事で終わりになります。

次回の更新は来週もしくは再来週を予定しています。更新はtwitterにてお知らせします。

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いり
異性愛・同性愛に関係なく読みふけるうちに気づいたら国内だけではなく韓国や中国作品にまで手を出すようになっていました。カップルは世界を救う。ハッピーエンド大好きなのでそういった作品を紹介しています。

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