原作ネタバレ

「悪女が手懐けた獣」韓国の原作小説ネタバレ感想 |4巻・後編

コミカライズ連載している「悪女が手懐けた獣」の韓国原作小説を読んだのでネタバレ感想を書いていきます。韓国語は不慣れなので翻訳が間違っていることもあります。

(間違っているところを見つけた場合はtwitterのDMでコッソリ教えてください…)

悪女が手懐けた獣(악녀가 길들인 짐승)

原作:Seol Young

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Chapter 13

両親への報告

マグヌスの夢を見てから半年が経過しました。ユナがうんざりしてしまうほど求愛するマグヌスについに折れ、生まれた子供のうち1人は侯爵位を継ぐことで同意し、皇后冊封の発表をすることになりました。

その報告をするためにユナは両親の元を訪れた。ユナは両親と共に食事をしながら自分が皇后として今回のパーティーで発表されることを伝えると、アクイラは「私たちには1度も相談しなかったの?」といって席を立って立ち去ってしまいます。

実の両親でもないのに相談する必要を感じなかったというのがユナの本音ですが、残ったグレイン公爵には忙しくて相談する暇がなかったと言い訳をしました。しかし、「変な言い訳をするくらいなら、親らしくないから思い出せなかったと素直に言った方がいいだろう」と言われてしまいます。遠ざかるグレイン公爵を見て、話がこじれてしまったことをユナは理解しました。

ユナ自身でそのあと考えてみたけれど、ユナにはよく分かりませんでした。自分の結婚なのになぜ相談の必要があるのだろうか。結局1晩考えても分からなかったけれど、朝そのまま2人に謝罪をしに執務室を訪れます。

自分の言葉で心を痛めて申し訳ないとユナは謝罪しますが、アクイラは困惑しながら「それは本気で言っているの?」と聞きました。なんだかとてもがっかりしている様子ですが、ユナには理解することができませんでした。

怒っていないのでもう行きなさい、とアクイラに言われますが、ここで立ち去ってしまうと永遠に顔を見せないことになってしまいます。マグヌスには3日以内で帰ると言ってあるので、ユナにはあと1日しか残されていません。

アクイラに結婚式はいつどうすることになったのかと聞かれ、ユナはマグヌスが決めたら教えると言われたことを伝えました。持参金なども必要なく、その身一つで良い事、侯爵位もマグヌスが処理するという話をしました。

「結婚は本当にしたくてするの?」

「はい、それは…その通りです」

「ならどうしてそんなに興味がなさそうなの?」

帝国の伝統についても結婚についてもユナは知らなかったので、ユナは全面的にマグヌスに任せていました。アクイラはそれを不満に思っていました。侯爵家の仕事が手一杯なら結婚の準備ができるよう手伝って欲しいと言えばいいのに、と言います。

ユナはこれまで1人で考え、生きてきたので誰かに助けを求めることをしてきませんでした。助けを求めたのは、グレイン公爵にしがみついた1度だけ。

ユナは誰かを信じて何かが変わるとも思えなかった。アクイラは親切だけど、偽の娘だと分かれば態度が変わるかもしれない。そんな危険があるのに頼ろうとは思えませんでした。

アクイラは皇帝を連れてきてと言います。本来両家の顔合わせを行うけれど、マグヌスは両親がいないので、マグヌスが挨拶に来て、結婚の許可を貰いに来るべきだとアクイラは主張しました。

イリアナと両親

ユナが部屋を退室したあと、グレイン公爵はアクイラに「話すと言ってなかった?」と聞きます。実はユナがいない間に、2人の元に根が訪れ、彼らの娘であるイリアナを再び会わせてくれていました。

イリアナは色々な場所をさまよい、色々な世界を見ていました。自分の体をつかっているユナと皇帝も眺めていました。そうして色んなものを見るうちにイリアナは毒気が抜け、異種族に対してもようやく理解することができるようになりました。

「まさかあの子から愛してると言われると思わなかった」

「産んでくれてありがとうという言葉もね」

アクイラは今イリアナの体には別の魂がいる事が既にわかっていたけれど、偽の娘だとしてもそれも縁だと受け入れ、ユナが自分たちと距離を置くのは罪悪感からだということも理解していました。

イリアナはまたあちこちを彷徨うことになったので、本人に未練がないのにアクイラが未練を持つ訳にも行きません。根は「本人が自我をしっかり持っていれば道に迷うこともない」と言っていました。親が必要な子供もいれば、親の元から離れて自分の道を探す子供もいる。

娘の体に入ったのならもう1人の娘に違いないとアクイラは思っていました。

「とにかく私は今回の結婚は反対だよ、ベリアル。あなたもそうでしょう?」

明るく笑うアクイラに、彼女に一度も勝ったことがないベリアルは黙って頷きました。

マグヌスとの結婚

形式的に両親の許可を得なくていけないと説明してマグヌスを連れてきたけれど、食事の席でアクイラは「私たち夫婦は今回の結婚を許せません」と言い放ちました。

アクイラとマグヌスは結婚について話しました。アクイラはしっかりした結婚式を望み、持参金はこちらが準備するものなので、それをしないのは本人や侯爵家を蔑ろにしていると主張しました。マグヌスは全てユナのものなのでこれ以上持ってくるものは何も無く、結婚式はお互いの仕事が忙しいので簡略的に済ませると言いました。

「とにかく、この結婚は反対です」

「勝手にするように。俺たちは自分たちだけでやるし、どうせ結婚したらここに来ることもないから、絶縁しても構わない」

マグヌスがそう言って席を立ち上がると、アクイラはマグヌスを睨みつけた後にユナに視線を向けました。アクイラは本当に自分たちが許可しないのに結婚するつもりなのかとユナに聞きます。

ユナが答えに躊躇っていると、マグヌスがユナの手を引っ張って「ユナ」と呼ぶので、マグヌスの口を慌てて塞ぎました。ユナという名前はイリアナの愛称として使うにはあまりにも違和感があるのに、ここでその名前を呼ぶなんて狂ってる、とユナは思いました。

「言ったじゃないですか。3回目はどうなるか分からないって」

「逃げないって言ったじゃない。でも許可は貰わなくてはいけないから、許可が貰えればということで」

アクイラがこうも強く反対していてはユナも無理に進めることは出来ませんでした。マグヌスは契約書を作ってハンコを押しておくべきだったと言います。

「ごめん」

マグヌスの覚悟

マグヌスはどうすれば結婚を許すのかアクイラに聞きますが、「許しません」と頑なでした。望むものを聞いても「陛下がこのまま私の娘を置いてお帰りになるといいですね」というくらいです。

しかしマグヌスが「皇帝の座を明け渡す」と言うと、アクイラもさすがに驚きました。マグヌスは結婚式を行う時期早いなら遅らせるのは構わないと言いました。それからマグヌスはカーテンを全て閉めると、ベリアルとアクイラの前に跪きます。義父になるとしてもマグヌスは皇帝です。相当な自尊心を殺す行為でした。

「お義母さんはご容赦ください。俺は彼女でなければなりません。こんなに心をくれた人はこれ以上いないでしょう。彼女は俺の世界であり、俺の人生だから、いくら義父と義母だと言っても、俺から彼女を奪うことはできません」

一言一句堂々と言葉に、侯爵夫人は言葉が詰まったように何も言えなかった。 固く閉ざされた唇が彼女の当惑を如実に示した。

「やっと手に入れた貴重な人です。ですから、希望する他のことをおっしゃってください。何でもできるだけ合わせます」

アクイラはマグヌスの言葉を聞いて、結婚には1年の時間を与えること、結婚しても娘の仕事を奪わないこと、結婚しても親に会いに来れるようにすることを要求し、マグヌスはそれを全て受けいれました。

アクイラは最後に1ヶ月ここにユナがいてもいいなら結婚を許可すると言います。マグヌスは最後の忍耐力をかき集めてなんとか頷きました。

マグヌスは侍女に案内されるまま退室していきました。残ったユナはアクイラに誘われて会話をすることになりまし。アクイラは結婚は簡単なものではないのでよく考えるべきで、単純な感情で盲目的について行ってはいけないと話します。

アクイラは娘を心配しているのだとわかって、ユナは一瞬アクイラを抱きしめたくなって足に力を入れて我慢しました。

紆余曲折が多かったけど、お互いに捨てることが出来ないので心配しなくても大丈夫だとユナはアクイラに伝えました。

ユナの感情の行方

他にもいくつか会話をしたあと、ユナはマグヌスの部屋を訪れます。ノックしても返事がなかったので勝手に部屋に入り、ベッドに座って待っていると浴室に行っていたマグヌスが裸のまま出てきました。

マグヌスはユナと会話しながら近づいてきて、ユナに口付けをして服を脱がそうとします。「ふざけているの?」とユナが聞くと「いいえ、全然。あなたを食べたいです」と答えました。

「この、獣のような…」
「俺はあなたが言ってくれる獣という言葉が大好きです。そして、あなたも俺の獣です」

自分たちは獣だから、発情期が来て交尾しているのだという低俗な言葉も、ユナは嫌ではなかった。壊れたマグヌスと、マグヌスが壊したユナ。どちらも正常ではないし壊れていたが、その壊れた部分がぴったり噛み合った。

「おかげで俺とあなたは不完全な獣を手に入れましたね」

満足か聞くと、ユナを壊さず人形にもしないで叶うとは思わなかったとマグヌスが言いました。ぞっとする告白でしたが、言葉に比べて行動は優しかった。

「マグヌス」

「はい?」

「愛してる」

だから私もやはり「彼の温もりに寄りかかっていたいし、彼の胸で寝たいし、彼とささやかな日常生活をしたい」という素朴な未来を想像する自分の行動に、愛という名前を付けることにした。

マグヌスはユナの言葉を聞いて、石像のように固まったあと、慌てて飛び起き、ユナの肩を掴みました。

「もう一度言ってもらえませんか」

「うん? 何を? …私が何を言ったっけ?」

知らないふりをするとマグヌスはようやく理解してユナを抱きしめました。マグヌスの体が震えていたので、相当慌てたのだと理解したユナはその姿を見て「かわいい」と思いました。

2人は一緒に風呂に入って、ユナはそこでまた「愛してるよ、マグヌス」と言いました。マグヌスの驚いた表情をもう一度見たかった。ユナの言葉を聞くとマグヌスはユナに飛びかかり、湯船からお湯が溢れ出ます。

「俺の方がもっと愛しています、ユナ。逃げたら四肢を全部縛ってでもそばにおいて、浮気したら目の前でそいつの四肢をバラバラにするのを見せます」

この狂った貪欲な言葉を聞いても、ユナはマグヌスがかわいく思えていました。

「俺はあなたの唯一の獣で、あなたは俺の唯一の…世界だと思います」

ユナは世の中が怖くて、人が怖かった。けれどマグヌスの優しさが壊れることは怖くなかったし、その狂気はあと数十年は消えることはなさそうでした。

自分たちはお互いに作った巨大な檻に閉じ込められていて、お互いに獣だった。

「あなたは私のものだよ、マグヌス」

最初から複雑な関係だった。 彼は私を持つために私を壊し、私は彼を捨てるために逃げた。抜け出せないことに気づき、私は彼のそばにとどまることにし、彼は私のそばに縛られていることにした。 結局のところ、私たちはお互いに飼い慣らされた動物だった。

エピローグ

皇后さま、と侍女に呼ばれてユナは目を開けました。最近眠りにつくのが多くなっていたユナですが、この日はマグヌスと昼食の約束をしていました。

たまには一人の時間も必要なのに、マグヌスはユナを1人にしてくれません。執務室も同じところを使わせるほど。皇后になってからは仕事が多かったけれど、この眠りのせいであまり仕事はできませんでした。

愛なのか執着なのかは結局愛で結論を下したユナでしたが、そうした後、マグヌスは以前のような荒い行動が減りました。

侍女と約束した場所に向かおうとすると、部屋にマグヌスが入ってきます。マグヌスが甘えてくるのでユナはマグヌスの柔らかい髪を撫で、2人で食事をする場所へ歩き始めました。ユナがあくびをするとマグヌスは最近睡眠時間が多くなっていることを指摘し、食事をしたら医者を呼ぶと言いました。

しかし、テーブルに並べられた食事を見て、ユナはその匂いに耐えきれなくてバルコニーに逃げました。マグヌスに全て片付けてもらい、換気までしてもらうほど。

医師の検診を受けると、妊娠3ヶ月だと教えられます。医師はいくつか妊婦に対して忠告をしたけれど、どれも常識的なことなのでユナはあまり聞いていなかった。むしろ隣でマグヌスの方が真剣に聞いていました。

医師を送り出したマグヌスはユナを抱きしめて、子供が出来て嬉しいと話します。

ユナはまだ真実を話せていないアクイラのことを考えました。もうすぐ話さないと。

季節は春で、子供が生まれるのは冬になります。2人の時計がやっと回り始めていました。子供が生まれたら、親になる2人は獣から離れなくてはならない。

「胎名は『アモ』でどう?」
「…古代語はいつ習いましたか?」
「ただ、退屈で」
「いいですね。 祝福だなんて」
私たちの道に降りることが試練ではなく祝福だけであることを今は獣から抜け出し、人として生きていくための時間だった。

4巻後編を読んだ感想

あーーーーー終わってしまった。結構唐突な終わり方なので若干物足りないですよね。でもまあ、アクイラたちともきちんと話もできるようになるだろうし、マグヌスとは子供もできて上手く過ごしていくのでしょうね。

実はこの作品、読み終わったのは結構前なのですが、やっぱり寂しくなりますね。実際に読み終わったのは2022年10月でして、作品のレビューがあまり良くなかったので「これハッピーエンドなのか?」「大丈夫??」と不安になりつつ、マグヌスの行動やユナの行動を理解するために結構力を入れていたので、その分ロスが酷かったです。

(記事だと私がまとめ直しているので色々な表現がややマイルドになっています)

ヤンデレヒーローは好きですけど、ここまでやり過ぎなヤンデレはどうなん??どこまでみんな大丈夫?って思いながらヒヤヒヤしてました。(特にマグヌスは言ってるだけじゃなくて実際に行動までしてしまう怖さがある)

▼読んでいた当時のリアルタイムの私の感想です

来週以降はまとめ記事と考察(らしきもの)の記事を順次UPした後、次の作品の作業に入ります。この作品について「結局あれはなんだったの?」みたいなのあればコメントやTwitterのDMで投げてもらえたら私なりの解釈になりますが考察記事で回答します。

記事更新はtwitterにてお知らせします。

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いり
異性愛・同性愛に関係なく読みふけるうちに気づいたら国内だけではなく韓国や中国作品にまで手を出すようになっていました。カップルは世界を救う。ハッピーエンド大好きなのでそういった作品を紹介しています。

POSTED COMMENT

  1. ちば より:

    こんにちは。
    マグナス、ひやひやするヤンデレでしたが好きです(笑)
    結末がハッピーエンドと知り、安心して漫画が読めます。早く再開してくれないかな。
    有り難うございました。

    • いり より:

      ちばさん、いつもコメントありがとうございます!
      ちょっとヒヤヒヤするヤンデレですよね(笑)でも私も好きですw
      漫画が今休載中ですね…。原作より設定が増えているので楽しみにしているので、再開を願っています…
      こちらこそ感想ありがとうございました!

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