原作ネタバレ

「結婚商売」韓国の原作小説ネタバレ感想 |4巻・前編

結婚商売(결혼 장사)の韓国の原作小説4巻(前編)のネタバレ感想です。

作者・KEN 作画・ENA

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12章 よく吠える犬

ザカリーも席を外していて、軍部長たちもそれぞれ会話に夢中になっているのを見て、ビアンカは気晴らしをするために護衛をおいて薄暗い庭園に出ました。暗いところが怖いのにそれでも頑張って前を歩くイボンヌの様子を微笑ましく見ていると、突然ビアンカの口は男の手によって塞がれてしまいます。

ビアンカを襲ったのはフェルナンでした。庭園は暗くて入り組んでいるため、宮廷風恋愛を楽しむ貴族たちの密会の場所でした。フェルナンはヴォルネ子爵夫人と密会したあと、ビアンカを見つけて彼女の口を塞ぎ、茂みの中に引き摺り込みました。

どこかもわからない場所に引き摺り込まれたビアンカでしたが、声を聞いてフェルナンだとわかると彼を蹴り、なんとか距離をとります。フェルナンは無理矢理ビアンカと体を繋げ、そこから心まで手に入れる算段でした。フェルナンの欲に濡れた目に恐怖を抱きながらも、「それ以上近づいたら細切れにして犬の餌にする」と虚勢をはります。そこへジャコブが現れました。

フェルナンは、実家と嫁ぎ先がどちらも裕福なビアンカの心を手に入れて自分の成り上がりを支持してもらおうと思っていたのだと思います。

ジャコブはゴティエや優勝者のザカリーを褒める言葉も聞きたくなかったし、牽制するようにビアンカに気安く触れているザカリーに嫌気がさして外に出ていました。そこで庭園にいるイボンヌと、かすかにビアンカの声も聞こえて足を向けると、フェルナンに襲われそうになっているビアンカを見つけました。

イボンヌはビアンカに駆け寄り、フェルナンから引き離しました。ビアンカはフェルナンよりも相手するのが難しいジャコブから一体どうやって逃げようかと考えていると、ジャコブは突然剣を抜き、必死に言い訳を並べていたフェルナンの首を切り落としました。

イボンヌが悲鳴をあげ、ビアンカも呆然としたあとにジャコブを睨みつけました。ビアンカはフェルナンにきっちり制裁をする予定だったので、ここで呆気なく死んでしまうのを予想していませんでした。自分を睨みつけるビアンカの姿を見て、「惚れ直した」と言いながらジャコブが近寄ってきます。

すかさずイボンヌがビアンカを守るために間に入るけれど、ジャコブによって容赦のない平手打ちを頬に受け、イボンヌは倒れて意識を失ってしまいます。ジャコブはビアンカの手首を捕み、「吟遊詩人とだなんて君の格に合わない。新しい経験をしたいなら、君に似合うのは私だ」と言い放ちます。

「どうか、私にもあなたの柔らかい肌を感じられる機会をください」

ジャコブの唇が近づいてきた時、遠くからビアンカを呼ぶザカリーの声が聞こえました。その声に応えるようビアンカは「私はここです!」と叫ぶ。その反応を見て、ジャコブは絶望に顔をゆがめ、「いったいどうして」と波を滲ませ、ビアンカを責めました。ビアンカが被害者のはずなのに、まるでジャコブが恋人に裏切られた被害者であるかのようでした。

「そんなに私が嫌なの?」

こんなことをする人のことを誰が好きになるのか。ビアンカが答える前にザカリーが駆けつけました。ガスパルも駆けつけ、気絶しているイボンヌを見つけました。ザカリーや軍部長まできたのでジャコブはビアンカを解放し、ビアンカはすぐにザカリーの元へ走りました。

ジャコブは先程の涙が嘘だったかのような笑顔を浮かべてフェルナンの死体を指し、ビアンカを守ったことを主張しました。

ジャコブがフェルナンの死体を指さすので、ジャコブを睨みつけていたビアンカはそのまま流れで死体に見てしまいそうになるけど、目に入る前にザカリーが隠してくれました。自分が席を外している間に妻が間男2人に襲われそうになっていたので、凄まじく怒っているだろうに…それでもビアンカへの気遣いを忘れないザカリー、素敵ですね。

ビアンカはジャコブの主張を聞いて、「それがあなたの戯れを正当化する訳ではありません」と糾弾するけれど、ジャコブはビアンカの名前を呼んで軽く謝るだけだった。許可もなく名前を呼ぶなと言って拒絶すると、笑っていたジャコブの笑顔が固まります。ビアンカはいまだに殺気を放っているザカリーの袖を引っ張って「帰りましょう、あなた」と声をかけます。動こうとしないザカリーにもう一度「あなた」と声をかけるとようやく歩き始めました。

しかし、ザカリーとビアンカの背に向かってジャコブは再びビアンカの名前を呼び、「諦めない」と叫びました。ビアンカが言い返そうとするけど、彼女の頭上から漂う唯ならない殺気に、ビアンカの顔が青白くなりました。ザカリーはまるで草食動物を狩る猛獣のようだった。ウサギを狩る狼のような。そのウサギとなったジャコブは、思わず息を止めました。

弱い犬はよく吠えるというが、よく吠える犬は戦争では早く死にます」

ジャコブは侮辱されたとしてザカリーを罪に問うこともできたが、今回のことが明るみに出て国王の耳に入るのは避けたかった。理性的に、と自分を落ち着かせるが、思えばジャコブは自分がビアンカのことになると理性的になれていないことを自覚しました。

フェルナンを殺したことに驚いたビアンカを落ち着かせようとしたが、彼女の肌に残るザカリーの跡を見て頭に血が登ってしただけの行動だった。ジャコブは誰よりもビアンカによくしてあげる自信があった。しかし彼には欠如していました。すでにビアンカが夫のある身であるということ、ジャコブが彼女にした今日の行いは怯えさせてしまったということが、わかりませんでした。

フェルナンは呆気なく殺されてしまいますが、ジェコブはそれを特に問題だと思っていませんでした。国王に知られたくなかったのは、ビアンカのことでした。問題にもされず、一方的に殺されてしまったフェルナン…。この世界のこの時代において、彼の身分がどれだけ軽いものなのかがわかりますね…。

ザカリーは血の匂いが残るあの場所から一刻も早く立ち去りたかった。足元がおぼつかないビアンカを抱えて大股で歩き、彼女の部屋まで戻る。ビアンカは使用人が用意した湯で体を洗って白い毛皮だけまとうと、ザカリーによってベッドまでエスコートされました。

ザカリーはビアンカが恐怖から震えていると思っていたけれど、ビアンカは相手に振り回される屈辱に強い怒りを感じて震えていました。自分の人生を守るためには、ジャコブをは排除する必要があるとビアンカは考えました。それがビアンカだけでなく、ザカリーの死を回避することにもなるのだと確信していました。ビアンカはザカリーに、戦場であったら暗殺でもいいので殺して、と訴えかけ、ザカリーはビアンカを寝かせ付けた後に「心配しないで。君が望まなくても、俺はそうするつもりだったから」と呟きました。

今回強引に男性に迫られたビアンカは自分の尊厳を力付くで奪われそうになった時、何もできないことへの屈辱に怒りを感じていました。そして、ジャコブによって再び自分の尊厳を失う可能性があることも。ビアンカが屈辱を感じたのは、アルノー城から追い出された時でした。また回帰前のようにザカリーが死んでしまい、自分も惨めに死んでいくのを想像してしまい、ジャコブの排除を強く望んでいました。

起床したビアンカはイボンヌの部屋を尋ねました。イボンヌの顔は腫れていたが、元気そうではあった。ビアンカがイボンヌに謝罪すると周りが驚いたが、ビアンカはイボンヌだけでなく、ザカリーに怒られたであろうガスパルにも謝った。これからは護衛をつけずに勝手な行動をするのは辞めようとビアンカは誓いました。

昨日ザカリーはジャコブに「弱い犬」と言ったが、それはビアンカも同じだった。なんの能力もない。数年後には大きな戦争が起こる。これまで首都を離れなかったゴティエが出陣するほど大きな戦争です。そこで、父も兄も、そしてザカリーまでも戦死してしまう。それを防がなくてはいけなかった。ビアンカは弱い犬ではあったが、未来を知っていた。ビアンカの行動によって、ジャコブが周囲を殺して王位を簒奪するという彼の計画を潰すことがきっとできるだろうと思っていました。

13章 変わった心

ザカリーの提案によって早めに領地に戻ることになりました。ブランシュールの父と兄は寂しがったけれど、手紙を書くというビアンカの言葉に渋々納得しました。ザカリーはいつでも領地にお越しくださいと伝えるが、ブランシュフォール伯爵は、戦争に出ている主人のいない領地に行くこともできないし、逆にビアンカに主人がいないアルノーを離れてブランシュールに来いということもできない、と話しました。

ビアンカはすでにザカリーから情勢を聞いていたので、未来の話と交えながらアラゴン王国との大きな戦争が起こるかもしれないので、兄は出陣しないように説得しました。ビアンカとしてはザカリーにも戦争に行ってはいけないと言いたかったけれど、戦争英雄の看板をおろしたザカリーに、ジャコブがどういう攻撃をしかけるのか予想ができないため、そんなことは言えませんでした。

首都を離れる前にビアンカはオデリーを訪ねました。セリーヌとの騒動で彼女を引き受けてくれたので挨拶をしたかったからです。オデリーを訪ねるとセリーヌがいたけれど、彼女は敵対心と感謝が混じった複雑な顔をしていました。ビアンカが通り過ぎると、そっとセリーヌは頭を下げました。

オデリーはよく話す女性だったが、話に嘘がなく、はっきりとした性格をしていた。口数があまり多くないビアンカだったけれど、同様にはっきりした所のあるビアンカをオデリーは気に入り、2人は意気投合したので後日また会うことを約束しました。

オデリーとジャコブの仲が良くない、と噂を聞いていたビアンカは部屋に戻ってからイボンヌに理由を聞きました。

ジャコブの母親は子爵夫人で、最初の王妃(ゴティエとオデリーの母)の親戚でした。まだ若かった国王に一目惚れし、王妃についてきて侍女となります。しかし国王は王妃を心の底から愛していたので見向きもされなかったのですが、ある日酒に酔ってしまった国王と侍女は1晩を過ごしてしまいます。そうして生まれたのがジャコブでした。

そのあとに国王は王妃に懺悔し、許してもらって生まれたのがオデリーだったが、王妃は産褥熱で亡くなってしまいます。

産褥熱(さんじょくねつ)…お産の際に細菌が体内に入ってしまい、産後に高熱が出てしまう症状。

次の王妃の座についたのは侍女だったジャコブの母でした。夫はいたものの関係が冷めきっていたため離婚し、王妃となりました。しかし国王が王妃となったジャコブの母親を見ることはありませんでした。それでも国王はゴティエとジャコブに対してはできるだけ平等に接するようにしていました。しかし、最愛の王妃に似ていたオデリーとジャコブが対立すると、明らかにオデリーに味方してしまいます。ジャコブはやがてオデリーをいないものとして干渉しないようになりました。

ビアンカはザカリーにオデリーと会うので出立日を少し遅らせて欲しいと願い出ますが、あまり良い顔をしませんでした。オデリーは結婚をしない自由な人だった。そのオデリーに感化され、結婚に嫌気をさしてしまうのでは、とザカリーは心配していました。

ジャコブはオデリーを苦手としているので現れないだろうし、護衛騎士を連れていく、と主張してもまだザカリーは安心してくれません。ビアンカがザカリーに「嫉妬してくれるのですか?」と尋ねると、「男はみんなあなたを狙ってる」とザカリーは答えました。ビアンカにはその言葉こそ信じられませんでした。回帰前は確かにビアンカは容姿に優れ、愛されていると思っていた。けれどそれは違いました。今では周りの男たちが褒めても、ビアンカの後ろにいるブランシュール家への言葉だと思うようになっていました。

ビアンカはザカリーに「私は結婚に後悔していません」と話します。今なら、もっと幼い頃に戻ってもザカリーとの結婚を選ぶだろう、と思っていました。

一方ザカリーはビアンカの言葉を考えていました。幼い彼女と結婚した当初、彼女の願いを叶える保護者として、戦争にあけくれていた。そうして成長したビアンカに久しぶりにあうと、彼女からは強い拒絶反応があった。1人で知らない場所に残し、幼少期を潰してしまったザカリーは、決してよい保護者ではありませんでした。

罪悪感から「すまない」と謝り、そのまま黙り込んでしまったザカリーに見兼ねてビアンカは目を閉じました。

「そういう時は唇を褒めてください。私は恥ずかしいので目を閉じて、あなたが褒めてくれた唇を自慢します」

ビアンカの求めていることは一目瞭然でした。ザカリーはビアンカにキスをして、手を伸ばそうとすると、「まだ明るいですよ」とビアンカに窘められます。彼女が本気で嫌ならもっと強い態度に出るはず。しかし、本当は嫌がっていたら、という不安に駆られるザカリーに、ビアンカは「笑ってください」とねだります。ビアンカの言葉通りに笑ってみせたザカリーの笑顔はぎこちなかったが、「悪くない」とビアンカは評価しました。「唇も綺麗だし」と続けましたが、ザカリーが動かないので不満そうに付け足します。

「だから、あなたの唇が綺麗だって褒めたら、あなたも目を閉じてください」

ザカリーは彼女の言う通りに目を閉じ、彼女からのキスを受けました。

窓枠の間から入り込む明るい日差しの下、二人の体が再び絡み合った。今回はもう少し長く、そして淫靡に。

14章 真実の欠片

ダボビル伯爵であるマルソーは非常に気分が良かった。なぜなら、嫌っていたアントを追い出すことが出来たから。アントは以前から気に食わなかったが、彼の妻のカトリーヌは美人好きで、「洗濯の仕事をさせるなんてもったいない」とアントを下女から自分の侍女にしていたので、マルソーは追い出すことができませんでした

アントはマルソーに対して色目を使っていたし、カトリーヌの赤毛を嘲笑っている時もあった。しかし、カトリーヌがアントを気に入っていたため、マルソーはただ歯痒く感じるだけでした。

宴会が終わったあともアントの心配をしているカトリーヌに、マルソーはビアンカと友達になってはどうかと勧めました。マルソーから見て、ビアンカはカトリーヌの友達にぴったりでした。すでに実家や夫から欲しいものを得ているので、カトリーヌを利用することもないし、宴会で見せた彼女の堂々とした態度はカトリーヌに良い影響を与えてくれそうな上に、子爵令嬢には慈悲をかけるという優しさも持っていた。

王国が美人と考える金髪碧眼ではなかったが、それでもビアンカは美しかったので、美人好きのカトリーヌも興味を示しました。自分を仲良くしてくれるだろうかと心配するカトリーヌに、ビアンカはカトリーヌを思慮深いと褒めていたし、気に入っているからこそ、カトリーヌに忠告をしたのだと話しました。それでも不安がっているカトリーヌに「奥さんは私の人を見る目が信じられませんか?」と尋ねると、カトリーヌは「そんなはずありません」と答えました。

信頼に満ちた目でマルソーを見るカトリーヌに、オデリーの所に行ってビアンカに謝罪をして友人になりたいと伝えなさいと助言しました。セリーヌを引き取ったオデリーにビアンカが恩恵を感じているなら彼女の元を訪れるはずだし、オデリーを通した方が親しくなりやすい。カトリーヌはオデリーが最も好きだったので快諾しました。

伯爵様はやっぱりすごい!」と感嘆してくれる可愛い妻を、マルソーも笑顔で眺めた。仲の良い夫婦はそのままベッドに向かいました。

ダボビル伯爵家は由緒正しい名家で、第一王子妃のいとこという関係のため、それを利用しようとする人が周りに多くいました。そういった人達にカトリーヌが利用されそうになるのをマルソーは歯痒く感じていたようですね。

心配に心配を重ねているザカリーをおいて、ビアンカはオデリーと約束した教会に来ました。そこにはカトリーヌもいて、ビアンカに謝罪を伝えました。ビアンカはカトリーヌに対して悪い感情を持っていなかったし、むしろ自分の家の使用人を大衆の目の前で叱りつけたビアンカに、「家門が侮辱された」と恨んでも仕方ないと思っていました。カトリーヌとビアンカとすぐに和解し、カトリーヌはその勢いのまま友達になってほしいと願い出ました。

カトリーヌの申し出にビアンカはすぐに返答できなかった。回帰前の人生も今も、ビアンカに友達はいなかった。友達になろうと突き進むカトリーヌと、友達がいなくて困惑しているビアンカも、彼女たちより10歳年上のオデリーから見たら2人とも可愛かった。2人は同世代だし、同性の友達はいた方がいい、とオデリーは背中をおされ、ビアンカはカトリーヌの申し出を受け入れました。カトリーヌは今にもボロボロと泣き出してしまいそうなほど目を真っ赤にさせて喜びました。

「 私が頑張ります! あの、私も友達がいなくてよく分からないけど…!」

カトリーヌは意外とおしゃべりでした。彼女はオデリーとビアンカが綺麗だと褒め、2人がもらったトーナメントのばらについて聞きました。自分が貰った薔薇は夫に対する賄賂にすぎないと話すビアンカに、「ジャコブ王子が渡した薔薇は本気のようでした」とカトリーヌが返します。ジャコブの名前に自然とビアンカの表情が固くなるのを見て、オデリーが「嬉しくない相手から貰った薔薇は面倒なだけでしょう」と助けてくれました。カトリーヌは気が利かない話をしてしまったことを詫び、オデリーも自分の兄がジャコブにきつく言わなかったことを詫びました

オデリーはジャコブに強い警告をしなかった自分の兄のゴティエを情けなく思っていました。本来二番目の王子は首都ではなく他の領地へ移されるが、国王が兄弟の不和を望んでいないため、ゴティエはジャコブを放置して善良なふりをしている、と話しました。野心ある弟を放置することで、なんの意味があるのか。国王が生きているうちは良いが、国王が亡くなるとその関係も終わる。すでにジャコブはゴティエを恐れていなかった。王は恐れられなくてはいけないのに、ジャコブはゴティエを恐れず、彼の軟らかい性格を把握していました。

未来を知っているビアンカはオデリーの懸念に感嘆しました。彼女の話は実際に起きる未来だったから。ビアンカはそれを防がなくてはいけなかった。

ダボビル伯爵家もゴティエ派なので、三人は気兼ねなくゴティエについて話していました。

教会ではオデリーは国王の健康を、カトリーヌも夫の健康を、ビアンカは戦争に行くザカリーのために厄災を防ぐロウソクを使って祈りました。以前のビアンカは神を信じていなかったけれど、今は自分を回帰した神を信じていた。少しでも可能性があるなら必死にしがみつきたかった。

ビアンカは大司教への面会を望んだが忙しい大司教は国王でも面会が難しかった。そこでビアンカは贈り物を大司教に届けるよう司祭に頼みました。大司教と会って回帰についてビアンカは聞くつもりでした。

ビアンカが渡したのは、ニコラが彫刻したロウソク。ニコラが彫刻したものの中で1番良いもので、ロウソクには女神の姿が繊細に彫られていました。ロウソクを見た大司教は、法王庁への供え物に頭を悩ませており、すぐにビアンカを呼びました。

法王庁に気に入ってもらえる供え物を用意すれば枢機卿の座まで近くなるため、大司教は供え物の選定にかなり悩んでいました。

大司教のフランシスはロウソクの詳細を尋ね、アルノーの領地でビアンカが後援する彫刻家の作品だという話を喜びました。法王庁の祭典では、祭壇の上に12本、聖像の下に3本飾るので、あと11本、もしくは2本だけでも用意できないかビアンカに聞き、ビアンカは用意できると返事をしました。法王庁がロウソクを気に入ればその入手はフランシスに一任され、枢機卿への席に近づくことができます。

大司教はビアンカが何を聞きたいのか尋ね、ビアンカは人払いをするよう言いました。イボンヌとガスパルは退室を渋りますが、フランシスは部屋の外の扉の前で待機すれば良いと提案してくれました。本来大司教を疑うため侮辱する行為だったけれど、フランシスは騎士の忠義を尊重してくれました。

男性と二人きりにさせないのは、その部屋で間違いがおきてはいけないからです。しかし、国王ですら尊重している大司教相手にそんな疑いを持つのはとても無礼なことでした。大司教が温厚な方で良かったですね。

2人きりになったビアンカは緊張しつつも、これまで起こった奇跡の中に回帰に関する記録はあるかと尋ねました。フランシスは回帰はないと答えました。

しかし、回帰はないが未来予知はあると話を続けます。未来予知をした人が「回帰した」と主張することもあるとも。なぜそれを回帰と断定しないかというと、単純に証拠がないから。回帰したと思っているのは本人で、未来の出来事は全て本人の頭の中にしかないからでした。

そのため、教団ではそれは回帰ではなく、未来予知としていました。

未来予知を見ることはできるのは神に選ばれた人で、歴史の大きな瞬間において神が望む通りの未来に変えることができる人物を選ぶのだとフランシスは説明しました。それは、ビアンカが見た未来を変えられるという意味でした。神の望む未来とは、セブランの英雄で、長い目で見ればもっと偉大な人になるであろうザカリーの死の回避であることだとビアンカは思いました。

ではなぜ神は最初から望む未来を見せなかったのか。それは、神が試行錯誤した結果だとフランシスが話します。神が用意した完璧で正しい未来を見せては、それに従わない人もいたからでした。そのため神は未来予知を与える人間に、まともな未来を歩かなかった時に起こる最も最悪な未来を見せる。そうするとその未来を見た人間は自然とそれを回避する行動を取ろうとするので、結果的に神が望んだ未来に辿り着くからでした。

ココはちょっと難しいのですが、要するに神様が「この未来がベストです!」という道に行かせたいけど、そのままそれを未来予知として見せても、選ばれた人がうまくその通りに動いてくれるとは限りません。しかし、「こうなったら最悪!」という未来を見せれば、必然的に選ばれた人は回避する行動を取るため、結果的に神様の望んだ未来へ誘導することができる、という話です。

ビアンカも回帰した時、目覚めて誓ったのは二度とそのように生きないという誓いだった。最悪の未来。それは、ビアンカが何もしないと起きる場合の未来でした。ビアンカの様子を見て、彼女が神から選ばれた人だと確信したフランシスは、実際に自分の目の前に現れてくれたことに感激しました。

神から選ばれた人は「聖人」と呼ばれ、教団からの支援を受けることができます。しかし、教団の力を利用するため偽の聖人が現れることもあったので、教団では聖人かどうか判断するために聖別を行っていました。

聖別…カトリックなどで使用される神学用語。聖職者の祈りによって、それ(人や物)が聖なるものであると指定するための行い。

聖別を行うと神に選ばれた人間は聖痕が現れる。聖痕が現れず偽者だと判断されたら困るとビアンカは考えますが、大司教の勧めで儀式を行うのであれば教会の法には触れないため、仮に聖人でなくてもビアンカが罰せられることはないとフランシスは話しました。儀式を受けることになったビアンカはシルクの上に膝をついて座った。ロウソクの香りが充満し、大司教の祈りの声が聞こえます。大司教が香油瓶のふたをあけ、そこから黄金色の香油がビアンカの頭頂部を伝って額へ流れると、ビアンカの髪の間から何かがきらめいた。ビアンカの額の真ん中には金粉をかけたように輝く鳩の紋様が浮かび上がっていました。神の伝令であるという印。聖痕でした。

大司教が丁寧にビアンカの望む未来は何かと尋ねます。

「夫が」その言葉を告げると、ビアンカは息を詰めてボロボロと泣き始めてしまいました。しかし、泣きながらも一言一言言葉を吐き出します。

「夫が死なない未来です」

4巻・前編を読んだ感想

最初は自分の身が助かるために動いていたビアンカでしたが、今ではザカリーの死を怖がって、回避しようと必死に動いていますね。

今までビアンカが抱えていた、自分に起きたことや不安なことを初めて話すことができましたね。泣いてしまったビアンカに「うぐ〜〜〜」ってなりました。(語彙力)

この後4巻は2章あるのですが、長くなってしまったため前後2記事で分けることにします。次の2章は甘いのと重いのが来ます…。

次の更新は来週月曜日を予定しています。

詳しい日程はtwitterにてお知らせします。

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いり
異性愛・同性愛に関係なく読みふけるうちに気づいたら国内だけではなく韓国や中国作品にまで手を出すようになっていました。カップルは世界を救う。ハッピーエンド大好きなのでそういった作品を紹介しています。

POSTED COMMENT

  1. きき より:

    ライン漫画をみてはまり、続きがどうしても気になり、こちらのブログにたどり着きました。
    丁寧にわかりやすくブログにアップしてくださりありがとうございます。外伝も楽しみにまっています。

    • いり より:

      ききさんコメントありがとうございます!
      どうしたらわかりやすく伝えられるかを考えながら書いていたので、そう言ってもらえて嬉しいです。
      外伝更新も頑張ります!

  2. ゆんぴょう より:

    はじめまして。
    web漫画で結婚商売にハマり、続きが気になり原作を読みたくて色々と調べた末にこちらに辿り着きました。翻訳と要約、ありがとうございます。
    今回ラスト部分の「夫が〜」の所を読んで泣いてしまいました…。
    聖別を受けながら、夫の未来を願い涙を流す美しいビアンカの姿が目に浮かびます。
    漫画で読める日が俄然楽しみになりました。
    次回も楽しみにしております。
    ありがとうございます。

    • いり より:

      ゆんぴょうさんコメントありがとうございます!
      夫が、のくだりは私も涙腺が緩んだシーンです…漫画ではどう表現されるか楽しみですね!

  3. run より:

    まるでその情景が浮かぶような、丁寧な、作品への愛を感じる翻訳、ありがとうございます。
    毎回ドキドキしながら読ましていただいています。
    次回更新が楽しみで待ち長いです!!

    どうぞお身体御自愛なさって頑張って更新してくださるの楽しみにしています!!

    • いり より:

      runさんコメントありがとうございます!
      私の方こそ丁寧な感想を頂けて嬉しいです。ありがとうございます!
      寒くなってきたのでrunさんもお体ご自愛下さい。

  4. えるか より:

    結婚商売の漫画にハマりこちらに辿り着きました。原作の和訳がない中、いり様の分かりやすい文章と解説で小説の内容を読めることが出来て本当に感謝とともに次回が楽しみで仕方がありません!!!
    更新楽しみにしております!

    • いり より:

      えるかさんコメントありがとうございます!
      わかりやすくお伝えすることが出来て嬉しいです!完結まで更新がんばります!

  5. ニーモ より:

    結婚商売は小説もあるけど韓国語か…と読めないので落胆しつつも、漫画の更新が待てず、検索していたらこちらに辿り着きました。
    こちらを読んで、漫画ではどんな風に描写されるのか…とか比較したりしながら楽しく読んでいます。
    フェルナンの最期あっけなかったですね…回帰の件からすると、ビアンカは、一度死んだのではなく、最悪の場合の未来を見せられただけだったのでしょうか…

    わかりやすく丁寧に翻訳してくださってありがとうございます。
    次回も楽しみに待っております。

    • いり より:

      ニーモさんコメントありがとうございます!
      漫画と比較していただくのが私としても一番嬉しいです!ビアンカが見たのは未来予知だったのか、回帰だったのかを知るのは神様だけなので、読者側でそれぞれ解釈するしかないですね…。

  6. 華やん より:

    7月に結婚商売に出会い、どうしても先が知りたくて、たどり着きました。
    翻訳ありがとうございます。
    とても楽しみにしています。

    • いり より:

      華やんさんコメントありがとうございます!
      結婚商売面白いですよね。続きが気になって私も翻訳し始めたので役に立てて嬉しいです。

  7. sky より:

    初めまして!
    漫画を読んでいたらどうしても先が気になり、原作のネタバレ探してたどり着きました
    翻訳&要約で大変かと思われるのに、とても分かりやすく感激しました
    更新楽しみにしております♪
    ちなみに原作って何巻まであるのでしょうか?
    続きが気になり気になり。。。
    次回も楽しみにしております

    • いり より:

      skyさんコメントありがとうございます!
      わかりやすいと言ってもらえて嬉しいです!原作は本編5巻+外伝1巻になります。

  8. 匿名 より:

    自分じゃ読めないので
    なんかすごくありがとうございます!!!

  9. さくや より:

    フェルナンのことは好きではないのですが、展開にびっくりしました!
    そういう時代背景なのですね。
    3人の女子会、可愛らしかったです(*´ω`*)
    「夫が死なない未来」を願うビアンカに、私もぐっときました…!
    保身のためという感じだった行動が、愛に…素敵です。
    びっくりする展開も多いのですが、感想を楽しみにお待ちしています!
    急に朝方は寒くなり始めたので、くれぐれもお体に気をつけてくださいませ。
    ありがとうございます!

    • いり より:

      さくやさんコメントありがとうございます!
      3人の女子会可愛いですよね。次の更新も頑張ります!
      さくやさんも体調崩さないよう気をつけてくださいね。

  10. 2yanco より:

    祝日の日なのに更新ありがとうございます(❁´ω`❁)更新待ち切れず私も文庫に手をだして全巻読了しましぁ٩(ˊᗜˋ*)و♪ただ思込みで読み込んだ部分もあったので毎回いりさんの細かい意訳付、今回は宗教関連の知識もついてもお調べ頂き助かりましたぁ❁⃘*.゚次回も楽しみにしています🎶

    • いり より:

      2yancoさん読了おめでとうございます!
      読んだ方にそう言って頂けて嬉しいです。来週も更新頑張ります!

  11. ゆうこ より:

    マンガからここに来ました。更新ありがとうございます。原語で読めるなんて、羨ましい限りです。
    ハッピーエンドと聞いて安心しています。こんな甘い展開でバッドエンドじゃ立ち直れない・・・。早くマンガが追いつくのが楽しみでなりません。
    来週も期待しています。

    • いり より:

      ゆうこさんコメントありがとうございます!
      ハッピーエンドですので安心して最後までついてきてくださいね!
      漫画との違いもぜひ楽しんでください。

  12. こここあら より:

    更新、ありがとうございます。
    ビアンカが一人で抱えていた重い未来を、やっと吐き出せた内容を読めて、少しホッとしました。
    来週も楽しみにしています。

    • いり より:

      こここあらさんコメントありがとうございます!
      そうですね、今後は周囲とも協力しながら頑張るビアンカが見れますので楽しみにしてください!

  13. biwabiwa より:

    更新ありがとうございます。
    翻訳するのは大変だと思いますが、楽しみにお待ちしております。

    コミックと比較して、読んでいるのですが、
    コミックではまだまだ甘いシーンまで遠いので。
    更新がひたすら楽しみです♪

    • いり より:

      biwabiwaさんコメントありがとうございます!
      漫画と比較してもらうのが私としても一番嬉しいです!作品をさらに楽しむ要素として活用していただきありがとうございます!

  14. ちば より:

    今回も有り難うございました。
    泣けちゃうなぁ~ ザカリーとビアンカ、未来も幸せになってね。
    来週も楽しみにしています。

    • いり より:

      ちばさんコメントありがとうございます!
      重たい展開もありますがハッピーエンドですので最後までついてきてくださいね!

  15. 匿名 より:

    初めまして。漫画の結婚商売を読んでいます。先が気になっしまってこちらのページにたどり着きました。来週も楽しみにしています

  16. はな より:

    ビアンカの切望する未来、胸が締め付けられます。早く幸せになってほしいですが、まだ道半ばですね…。
    聖人の説明ありがとうございます。小説で解りづらい所だったので助かりました。
    今回もありがとうございます!

    • いり より:

      はなさんコメントありがとうございます!
      今回は神学用語が複数出てきたため翻訳に時間がかかったのでそう言ってもらえて嬉しいです!

  17. チャイ より:

    いつもありがとうございます。
    漫画は進度が遅いのでこちらで先を確認し、漫画ではどう描かれているか比較しながら楽しませて頂いております。
    いよいよ本題に入ってきた感が満載でハラハラしながら読ませて頂きました。
    重い展開ながらオデリー王女やカトリーヌが今後何か力になってくれるのではと期待せずにはいられません。
    原作小説の章題に「ザカリーの遺言」なるものがあったので悲嘆に暮れておりましたが、いり様の「ハッピーエンドになります」とのお言葉を信じこれからもハラハラドキドキしながら読ませて頂きます。
    引き続きよろしくお願い致します。

    • いり より:

      チャイさんコメントありがとうございます!
      漫画をさらに楽しむ要素としてこのブログが役に立てて本当に嬉しいです。来週はチャイさんが言われた「ザカリーの遺言」の章がやってきます。
      このあと重い展開もありますがハッピーエンドですので頑張ってついてきてください!

  18. ふさ より:

    いつも楽しみに読んでます。
    わかりやすい翻訳でありがとうございます!
    次回がとても待ち遠しいです。

  19. 水面m より:

    今回もとっても分かりやすかったです!翻訳機能で読んでたんですが、???ってなる部分が多くて雰囲気で理解していました。ありがとうございます(*^^*)

    • いり より:

      水面mさんコメントありがとうございます!
      単語が専門的で私も時間がかかった場所でしたのでわかりやすいと言ってもらえて嬉しいです!

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