結婚商売(결혼 장사)の韓国の原作小説5巻(前編)のネタバレ感想です。
作者・KEN 作画・ENA
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17章 近づく未来
アルノー伯爵夫妻の冷たい空気は領土に初雪が降るまで続きましたが、その微妙な空気も終わりが来そうだった。イボンヌとガスパルの結婚が春に決まったからでした。しかし、久しぶりの明るい雰囲気は首都からの急報によって壊されてしまいます。ゴティエが落馬して死んでしまったという知らせでした。
ビアンカが見た未来ではゴティエが亡くなるのは2年後で、死因はアラゴンとの戦いの中での戦死でした。時期も死因も異なりましたが、これでゴティエとジャコブの王位争いの決着がついてしまうことになりました。
ビアンカはゴティエの死を始発点として他の人達の死も近づいたのではないかと考えます。首都からもたらされた急報は、ただでさえ敏感なビアンカを更に崖っぷちに追い込みました。
ゴティエの葬式に行くことになったザカリーはビアンカの部屋を訪れてそのことを報告しました。考えを曲げるつもりはなかったけれど、関係が悪いまま領土を離れたくなかったため、ザカリーが先に声をかけたのはそれなりの謝罪行動でした。ビアンカもそれを理解していたので「念の為にある程度護衛を連れていってください」と声をかけます。
ゴティエの死をただの偶然だと思っているザカリーに、ビアンカは忠告をしました。偶然は2度起こり得ること、ゴティエの息子であるアルベル王太子を安全な場所に移した方が良いこと、首都は王位争いの戦場になっている可能性があること。そして、約束を守って、とザカリーを促します。
ザカリーは忘れるわけがないと答えました。見送ると言うビアンカの申し出を断り、ビアンカにキスをしてザカリーはアルノーを出立しました。
王都に出立して半月後、思ったよりも早くザカリーが領土に帰還しました。ザカリーを出迎えたビアンカはすぐに首都の様子を聞きます。やはりビアンカの心配したとおり、ジャコブは後継者の座を狙っていましたが、それをなんとか阻止することができたことをザカリーは話しました。アルベルが継承順位1位になり、安全な場所へと移されました。
しかし、問題は首都だけではなかった。アラゴン王国がこれまでにない規模で攻めてきました。すぐにでも出陣しなくてはいけないザカリーは、ガスパルを呼び出してこのままアルノーに残ってビアンカを守るように命じます。
ビアンカはようやくゴティエの死の意味を理解しました。アラゴン王国は聖人が現れたことで侵略を躊躇していた。そこでゴティエを殺し、ジャコブはアラゴン王国を挑発したのだとビアンカは考えました。ゴティエさえ殺せば、首都はジャコブの手に落ちたように見えてしまう。
そのことになぜ気づけなかったのか。なぜもっと大胆に、ジャコブを殺すことを優先としなかったのか。そこまで考えてビアンカの精神は限界に達しました。張り詰める糸がパタパタと切れたを感じたのと同時に、ビアンカをはそのまま倒れてしまいました。
ここ説明が難しいのですが…アラゴン王国には教団の信者も多いため、聖人のいるセブラン王国を侵略するのを躊躇していました。しかし、ゴティエが死んだと聞けば、王位簒奪にジャコブが動きだしたとアラゴンは判断するので、協力関係を結んだアラゴンは動くしかない状況となります。そのため(聖人のせいで動けなかったアラゴンを半ば強制的に動かすため)にジャコブは兄であるゴティエを殺したのだとビアンカは考えた、という話ですね。
ビアンカが目を覚ますと、そばにはザカリーがいました。ビアンカはザカリーの腕を掴んで戦争に行かないでと懇願するけれど、アラゴンとの戦争はこれまで1度や2度ではなかったため、ザカリーは真剣には受け止めませんでした。
ザカリーは安心させようとビアンカを宥めますが、「あなたが死ぬこともある!」と興奮した状態でした。ザカリーの代わりに誰か戦争に行ける者がいないか考えたビアンカは、アラゴンが躊躇する原因である教団の聖騎士の存在を思い出します。そのことをビアンカは話しますが、「セブランに聖人が現れたと言っても聖騎士が動いてくれる訳ではない」とザカリーは聞いてくれません。
「私は動けます。その聖人が、まさに私ですから」
ビアンカは嘘をつかない人だった。彼女の態度に、ザカリーはそのとんでもない話を信じるしかありませんでした。ザカリーは首都で大司教に会ったのが聖人絡みであったことをようやく理解しました。
ビアンカはゆっくりと話しをします。未来を見てきて、そこで38歳まで生きていたこと。ザカリーがどのように死に、セブラン王国がどうなったのかを見守っていたこと。
ザカリーはそれを聞いて、あまり驚きませんでした。なぜなら確かにビアンカは17歳というにはとても大人びていて賢かったから。それよりも未来では自分がどんな姿だったのか気になりました。
ビアンカは自分は酷い妻で、みんなザカリーを気の毒だと思っていたと話すと、すかさずザカリーがそれを止めます。ザカリーが聞きたかったのは自分がどのような夫だったかと言う話だったので、そんな話をさせたくはありませんでした。
ビアンカは自分が見た未来予知のことを本当は言いたくなかった。しかし、ここまで話してしまったので、ザカリーが暗殺によって戦死することを伝えました。
「だからどうか…」と泣きながら懇願するビアンカを見て、ザカリーはようやく全てのことが腑に落ちました。なぜ隠すのか、なぜザカリーを阻むのか。全てはザカリーの死を回避するためでした。
ザカリーの心は歓喜しました。しかし、それとは逆にビアンカの願いを叶えることは出来ないことを実感しました。
ザカリーは騎士だった。それも、英雄と呼ばれるセブランの勝利の象徴。また、騎士になったことで爵位を受け、姓をもらい、ビアンカと結婚できたため、ザカリーは自分が剣を捨てることはできないとビアンカに告げます。しかし、ザカリーは彼女の助言を聞くつもりでした。暗殺に対して徹底的に防衛し、普段よりも周囲を観察する。そう話しながら、ザカリーは言いにくそうに、切り出します。
「傲慢な錯覚かもしれないが…」
「ビアンカ、俺を愛している?少しでも愛している?」
真っ赤になるザカリーを眺めながら、ビアンカは自分が鎖で縛っておいた箱を、開けなくてはいけないと思いました。
「あなたを…….私が…..あなたを」
ビアンカは口を開いたけれどまた泣きそうになった。ビアンカは目を反らして笑いながら水気が詰まった声で、今まで沈黙で埋めておいた心情を告白した。
「私があなたを愛さないなら……誰を愛せますか……?」
ザカリーはビアンカの告白に、彼女が聖人だったと言った時より驚きました。ザカリーはビアンカを抱きしてからキスをして頬をこすりながら、「私の愛」と囁きます。その言葉の意味にビアンカは驚きました。ザカリーから優しい言葉を聞いたことは何度もあっても、愛についての言葉は聞いたことがなかった。しかし、ザカリーは自分が何を言ったのか理解しないままビアンカに「確信をくれ」と彼女からの言葉をねだり、ビアンカは何度も「あなたを愛しています」とザカリーに言いました。
「私の愛」という文章を載せていますが、韓国語表記で「내 사랑」になります。愛しい人、私の好きな人、などの意味を持つ言葉で恋人や想い人に向ける言葉だそうです。
ビアンカは自分が面倒ではないか、責任感で一緒にいるのではないかと尋ねます。
もちろん出会った当時は責任感からでした。ザカリーには幼いビアンカがザカリーを見て泣いている姿が、いまだに目に浮かんでいた。ザカリーはこれまでビアンカに嫌われていると思っていました。しかし、それでも自分の妻となった女性に最善を尽くすと決め、そうして何度かの季節が過ぎました。泣き虫だった少女は気品ある淑女となり、成長したビアンカはザカリーの心の中に火をつけたのでした。
「君に責任を負わなければならないという考えが、責任を負いたいという考えに変わっていった。 君はいつも俺の妻だった。ビアンカ。俺が愛することができる相手は君だけで、俺が愛した相手も君だけだ。 俺が君を愛するのでなければ誰も愛を知らないだろう」
ザカリーの告白にビアンカは息を吸い込んだ。 ザカリーに触れた場所が火に焼けたように熱かった。
今まで好きだと言われなかった、と言うビアンカにザカリーは、彼女から拒絶されるのが怖かったと答えました。ビアンカとザカリーは同じ考えで空回りしていた。ビアンカは嬉しくて泣いてしまいます。ザカリーはビアンカの瞼にキスをしました。
「あなたが死なないという確信をください」
「今日、避妊しないでください」
ビアンカの懇願に、ザカリーはついに折れました。その日夫婦は何度も体を繋げた。夜明けに鶏が泣く頃、夫婦はわかれたけれど、もう誤解することもなかった。同床異夢の終わりでした。
ビアンカが目覚めると、隣にはもうザカリーはいなかった。ビアンカは体を起こし、イボンヌを呼んで着替えた後に書信を書く準備と伝令を呼ぶように命じます。ビアンカは伝令に首都にいる大司教宛の書信を渡しました。伝令を送って5日後、大司教からの返事が返ってきます。
ビアンカが書信で頼んでいた「聖騎士の出征」を快諾した内容でした。完璧に不安を解消することは出来なかったけれど、それでもビアンカの見た未来と違う点が一つ一つできる度に、達成感を感じました。ビアンカやザカリーに向いていた矢が、ジャコブの首に飛ぶことをビアンカは願いました。
18章 ベールに包まれた聖人の正体
ザカリーが戦争に出てから1ヶ月が経過しました。戦況はあまり良くなかった。ゴティエが死んだために士気が下がり、おまけに貴族たちは幼い王太子のアルベルよりジャコブを支持していたため、ゴティエ派だったザカリーへの支援軍が望めないという状況でした。
状況が複雑でも、ザカリーがすべきことは決まっていた。勝利して領地に戻ること。そしてビアンカを抱きしめて彼女の体の隅々までキスすること。そんなことを考えているザカリーのもとにロベルがやってきて、支援軍がきたことを報告します。支援軍を率いてきたのは、ダボビル伯爵でした。
ダボビル伯爵のマルソーは、聖人の正体がビアンカだと知ったので文官であるにも関わらず自ら支援軍を率いてやってきました。マルソーは枢機卿の私生児であったため、聖人の正体を知ることが出来ました。
枢機卿の私生児はマルソーの他にもいましたが、賢く優秀なマルソーを枢機卿は自分の後継者として考え、教会で教育していました。修道士となるべく教育を受けてきたマルソーは、教会のミサにやってきたカトリーヌと出会います。マルソーはカトリーヌの出会いのために修道士の教育を受けてきたのだと思えるほど彼女に心惹かれました。
婿探しが難航していたダボビル伯爵家は、私生児だが枢機卿の子息という血筋と、顔を赤くしてカトリーヌへの想いを告白したマルソーの気持ちを受け入れました。枢機卿は後継者に育てていた自分の息子の結婚を快く思っていなかったけれど、相手が名家であるダボビル伯爵家だとわかると、悪くない商売だと納得しました。
そんな枢機卿ですが最近、フランシス大司教の勢いが強くなっていたのを気にしていました。聖人の儀式まで行ったので、彼が枢機卿になるのも時間の問題です。枢機卿は少しでも聖人に対する主導権を握りたいと思い、聖人であるビアンカの役に立ってこいとマルソーに命じました。マルソーがビアンカの夫と親しくなれば、フランシスが枢機卿になっても牽制できます。
枢機卿はマルソーを信じて任せたことでしたが、一方マルソーは父親である枢機卿が好きではなかった。枢機卿の私生児としてではなく、ダボビル伯爵家の婿養子として、美しい妻の家門を栄えさせるために、支援軍を率いてザカリーを助けることにしたのでした。
ここの文章の締めの言葉として「妻のためなら首を吊るす、2人の男の同盟だった。」と書かれているのですが、ザカリーもマルソーも妻への想いが重たくて最高ですね。
それまでアラゴンは優れた騎兵部隊を持つ侵略者でしたが、ザカリーという英雄の登場によってその勢いは止まりました。過去の戦争でザカリーはアラゴンと戦って連戦連勝しています。
しかし今回の戦争ではアラゴン5千に対してザカリーの兵は3千しかいない上に兵士の士気も下がり、支援軍もいなかったため、苦しい戦いになっていました。そこにダボビル伯爵の支援軍が現れたのでザカリーたちの兵力は4千に増えました。そうして増えた兵力で、ザカリーは弓兵、歩兵とわけて配置し、次のアラゴンとの戦いで見事勝利をおさめることができました。
戦争に負けたアラゴンは素早く退却を始めます。騎兵部隊ではないザカリーがアラゴンの兵士たちを制圧することは難しかったのですが、そこへアラゴンを取り囲むように聖騎士団が現れました。
ビアンカが聖人だと知っていたマルソーも聖騎士団の登場に驚きました。聖騎士がこんなに早く動いたということは、それだけビアンカが機敏に動いていたということだったからです。マルソーの支援軍が急いで合流しなかったら、自分たちは聖騎士団の支援に隠れて色あせてしまう所だったので、マルソーは安堵のため息をつきました。
ザカリーは自分のために動いてくれたビアンカに感謝し、アラゴンの軍を制圧するように命じます。あれほど苦心していた戦争は、その日圧倒的な勝利をおさめることができました。
「今日の勝利をきみに、ビアンカ」
聖騎士団長のアンリはこの聖戦に参加することに栄光の喜びを感じていました。聖人の願いは神の願いだった。ビアンカはザカリーの生存を望んだが、それは神がザカリーの死を望んでいないということでした。
アンリとザカリーはお互い挨拶を交わし、アンリが「聖人ビアンカ」と言ったことで、周囲もベールに包まれたセブランの聖人がビアンカと知って驚きます。そうして、聖人がビアンカであるという話が首都にもまわると、それまで渋っていた支援軍が次々と送れられました。
聖人はザカリーの妻であり、ザカリーはアルベルに仕えていたので、教団がアルベルの力になることを示していたからでした。王太子は幼いが、聖人の加護を受けるアルノー伯爵が摂政となって支えてくれるなら特に不可能なことではないとして、彼らは手のひらを返すより簡単に態度を変えました。
貴族たちの間で聖人が直接織ったというレースの話題がさらに広がり、アラゴン側では神の加護を受けたザカリーと戦っても負ける、という噂が広がりました。
19章 ビアンカの義務
アルノーの領地に、ザカリーが聖騎士団と共にアラゴンに勝利しているという話が届きました。そして、聖人がビアンカであるという噂も。ヴァンサンがビアンカに聖人なのかと何度も尋ねるたびに、ビアンカは何度も肯定してあげます。それを隣で聞いていたイボンヌは驚いたけれど、自分の主人が聖人である光栄を喜びました。
ニコラは使用人たちの前で「初めて会った時から神様が与えてくださった天使のような方でした」と納得しました。レースを編む下女達はビアンカの前で「奥様のおかげで伯爵様が生き返ったも同然ですね」などと褒め、ビアンカは恥ずかしくなります。
領民達がビアンカに対して好意的になったのは嬉しかった。しかし、首都からジャコブが姿を消したという話を聞いて、ジャコブがザカリーを暗殺しにアルノー軍に潜入したのではないかと不安になりました。そこへ、使用人が息を切らして報告します。
「軍が攻めてきました!」
軍を率いてアルノーに攻めてきたのはジャコブでした。以前のビアンカなら、ジャコブの話を聞いてすぐにこの事態になる可能性を考えたはず。けれど、ザカリーの安否だけを考えるあまり、ビアンカ自身の安否を気にしていなかったことに気づきました。
最初は自分の生存を優先的に考えていたビアンカが今はザカリーの安否を自分よりも気にしていたのは何だか感慨深いですね…。
ジャコブにとって、ザカリーの軍に聖騎士団が参戦してアラゴンに連勝している話だけであれば、歯ぎしりしただけで済んでいました。しかし、聖人がビアンカだと知った時はハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けました。
ジャコブはビアンカの目鼻立ちのしっかりした白い顔を思い出します。セブランの典型的な美人とは違ったが、子猫のような魅力のある彼女に、ジャコブは一目惚れしていました。しかし、なぜそこまで彼女に執着していたのかジャコブは自分でもわかっていませんでした。外見が好みだったからなのかと思っていましたけれど、ジャコブはようやく理解します。自分の本能が、ビアンカの特別さにいち早く気づいたからだと思いました。
アラゴンは教団が掲げる宗教を信じていた。そして、聖人が加護するザカリーと聖騎士団と戦うことに拒否感を示していました。アラゴンを再び説得するには1つしか方法がなかった。そして、それはジャコブもお気に入りの方法です。ビアンカの拉致でした。
ビアンカは最初は強く拒否するだろう。けれど、ジャコブがビアンカを妊娠させれば、ジャコブの肩を持つしかない。ザカリーも他の男の子供を産んだビアンカを冷遇するはずだから、そうなれば自分を選ぶだろうとジャコブは考えました。
ジャコブが王位についた時にアラゴンの王女を王妃として迎える約束をして協力関係を築いていたため、元々ビアンカは情婦にするつもりでした。しかし、アラゴンとしても聖人を王妃として迎えると言ったら納得するはず。
ジャコブはそうして秘密裏に自分を支持する貴族を集め、「ザカリーは聖人の夫に過ぎない。聖人はまだ幼いため夫に利用されているのでは?」とそそのかします。さらに、協力を拒む貴族は殺すなどの脅しもかけ、「聖人を奪還する」という大義名分を掲げてアルノーに攻め込みました。
ビアンカはすぐにオデリーに書信を送りました。ジャコブが首都にいないのならやるべきことがありました。オデリーは賢いのでうまく動くだろうとビアンカは思いました。
ビアンカは城壁から外を見ました。雪まみれの視界のはるか遠くに、軍隊が見えます。王子の軍は5千で、アルノーに残っているのは5百余り。ガスパルはジャコブが直接軍を率いていること、アルノーの城は強固に築城されているので簡単に征服出来ないことをビアンカに話しました。春まで耐えられるほどの物資もあるため、ザカリーが戻るまで耐えれば良いのだとも。しかし今まで聞いてきたガスパルの言葉の中で1番長い言葉だったので、それだけ危急なのだとビアンカは不安になりました。
ビアンカは部屋に戻そうとするガスパルの提案を断りました。過去、アルノーを自分のものとしたウィグ子爵にビアンカは追い出されました。それが悔しかったけれど、考え直してみるとそれだけで傷ついたわけではなかった。追い出したのはウィグ子爵だったが、ヴァンサンやアルノーの人々が、ビアンカのために1人も動いてはくれなかったという事実に傷ついていたのでした。
今のビアンカには使命感がありました。体面や義務感。遠くの方で上がる火は、略奪の終わった民家が燃える色でした。領民を避難させることを命じ、ビアンカは自分のやるべき事を思い出します。ジャコブがアルノーに攻めてくるのは、ビアンカが見た夢では見たことがない展開でした。
これはザカリーの死という未来から遠ざかったことを意味しているとビアンカは思います。けれど、そこにビアンカ自身の生死はわからなかった。ザカリーの生死は神の意思の範疇でも、ビアンカはそうではない。いつだって死ぬ可能性がある。ビアンカは長くザカリーの傍で暮らすことを望んでいました。恐怖を飛ばすために自分の頬を叩き、気合いをいれます。何度も未来を変えてきたのだから、今回だって変えられるとビアンカは意志を強く持ちました。
ジャコブは遠くにあるアルノー城を見つめて、そこにいるビアンカがどんな顔をしているのか想像して胸をときめかせていたけれど、彼らの軍の士気は高くはありませんでした。
ただでさえ城攻めは時間がかかる。守る方も攻める方も、結局は補給品が尽きてしまうまでだから。今回攻めるアルノー城は特にザカリーが築城したから要塞と言ってもいいほど強固な造りをしていました。そして何より、ザカリーが帰ってくるまでに城を落とさなくてはいけないという時間制限がついています。平地の城でよかったけれど、これが山城だったら戦争に出る前に諦めた人が多かったでしょう。
逆にジャコブは自信満々でした。ブランシュフォール家はアルベルの護衛をしているため、アルノーには来れない。おまけ周辺領地も支援軍を出していて手が出せない。ブランシュフォールがアルベルを置いてアルノーに来てジャコブが負けても、アルベルのそばに置いている暗殺者が王と王太子を殺してくれるので、残ったジャコブが結局王位に着く。ブランシュフォールの加勢によって今回の戦争に負けても、悪くない結果でした。
ジャコブはアルノー城に近づくと投降するように声を上げます。対応したガスパルに、攻撃するつもりは無いのでビアンカを渡して欲しいと要求します。その要求に、兵士たちがざわつきました。王族が臣下の妻を欲しがるとは。しかもビアンカはアルノー伯爵夫人でもあったが聖人でもあった。それを欲しがるジャコブに、領民たちも呆れていました。
ジャコブはガスパルの後ろにいるビアンカに優しく話しかけますが、ビアンカが口を開く前にガスパルが止めました。ビアンカがジャコブと話しても無駄だと言うのが、ガスパルにはよくわかっていました。そのようにして交渉は決裂し、戦争の幕が上がりました。
20章 ガラス瓶の中の蝶々
アルノー軍は相次いで勝利をおさめました。貴族の支援軍も増えたため、アラゴン側の支援軍が増えても戦力差は最初の頃と比べて逆転していました。勝敗は明白で、アラゴンは物資を奪われ続けていたけれど、それでも侵略の手ははとめませんでした。
会議でマルソーはこの状況を考えて、アラゴンはアルノーを留めるために侵略をやめないのではないかと話します。しかし、さすがにマルソーでもジャコブとアラゴンが手を組み、ジャコブのためにアラゴンはただ時間稼ぎをしているということまでは考えれませんでした。
ビアンカはザカリーにアラゴンとジャコブの話を伝えていませんでした。もし話せていたら、すぐにアラゴンを退却させ、ビアンカの元に駆けつけたはずでした。
そこへ、支援軍としてザカリーの兄であるウィグ子爵がやってきます。支援軍は数としては有難いが、頭数があるだけで統率しにくく、実際アラゴンが完全に制圧できないのもそのためでした。助けに来たというウィグ子爵に、ザカリーは敵対感を隠さずに言います。
「兄さんは出来上がった料理に灰をかけるのが得意じゃないですか。特に私の皿に」
皮肉を言われてもウィグ子爵は笑いながらザカリーの機嫌を取り、「森で拾った」としてレースのハンカチを取り出します。ザカリーはウィッグ子爵が持ってきたハンカチについて考えました。周りは「わかりやすすぎる罠だ」と言うけれど、万が一の可能性を捨てきれなかった。もしも、ビアンカが本当に拉致されていたら。不安を拭えないザカリーは、ウィグ子爵の案内でハンカチを拾ったという森に行くことにしました。
ウィグ子爵はジャコブ派でしたが、ザカリーと血縁関係ということで、同じジャコブ派の貴族からよく思われていませんでした。ウィグ子爵は常にザカリーと比較されてきました。ジャコブはそんなウィグ子爵にザカリーを殺すことで、ウィグ子爵が認められると唆していました。
ジャコブは王妃が隠していたレースのハンカチをウィッグ子爵に渡し、これを利用しろと話します。ザカリーはこのハンカチがビアンカ本人のものか、そうではないかは疑うけれど、それでもハンカチを拾った場所に行くはず。そこに罠をしかけて殺せばいい、と話しました。ザカリーを殺せたら君がアルノー伯爵だとも。
ジャコブとしてはザカリーとウィグ子爵のどちらが死んでしまっても構わなかった。失敗したとしてもウィグ子爵が片付くならそれでもよかった。ジャコブはウィッグ子爵が嫌いでした。無能な長男。ゴティエと同じだったから。
ジャコブは長男だからといって全てを与えられることに不満を持っていました。先に生まれただけで全てを持っている異母兄のゴティエはもちろんですが、オデリーも邪魔だったので自分が王位についた時にはオデリーの尊厳を踏み躙るような悲惨なところへ嫁がせる予定でした。
ジャコブが侵略して1週間経過しました。ガスパルは指揮を取り、城壁にしがみつく者達を完璧に阻止していました。ヴァンサンは矢の残量や食糧を把握して管理し、ビアンカは後方支援を行って女性達を集めて食糧の用意や鎧の修繕を行っていました。
ビアンカは城壁を登る者に沸騰した水と鉛を浴びせるよう命じました。そうしてあちこち歩き回っているうちに、ビアンカのドレスは荒れ、髪は凍って絡まり、肌は灰が付いて黒く汚れました。ヴァンサンはザカリーに頼りを出しましたが、早くてもザカリーが戻るには6週間かかるとビアンカに話しました。
ヴァンサンはブランシュフォールに支援を要請してはどうかと聞きますが、ビアンカは支援は望めないと答えます。ブランシュフォールは王太子を守ってるので、ジャコブがそれに何も手を打っていないはずがないと考えていました。
その時、城内で火事が起きます。内通者が放火したとビアンカは考え、イボンヌに見てくるよう命じました。外から扉が開かないなら、中から開ければいい。もしジャコブの密偵がいるなら早く捕まえなくてはいけなかった。
ビアンカは人だかりを見つけて様子を見てみると、イボンヌと織物商人だという男を見つけました。城に入る織物商人ならビアンカの生地を選ぶために必ずイボンヌと会っているはずですが、イボンヌと織物商人は面識がなかった。織物商人は、自分は平民が着る服の生地を売っているから知らなくて当然だと話しますが、それもおかしな話でした。
ビアンカは自分のドレスだけではなく、カーテンや絨毯にも気を使っていたため、アルノーの下女たちはビアンカの気に入る布を織るのに苦労していました。そのため、普通の布は下女たちで織る事ができるので、アルノーに訪れる織物商人は贅沢品しか扱わない。ビアンカの言葉によって全ての言い訳が詰まると、織物商人は言葉を濁しました。
ビアンカが織物商人の荷物を調べさせると、織物の中から油入れと檻に入ったネズミが出てきました。
ビアンカのこだわり(わがまま)によって庶民の服は領民自ら織ることができるようになっていたので、そもそも庶民の服を売りに来る商人はアルノーにはこない、ということですね。
荷物をあさるイボンヌがネズミを発見すると「噛まれてないよね、イボンヌ?」と心配するビアンカが可愛かったです。
内通者による放火は片付きましたが、戦争は一触即発でした。ジャコブは投石器を手に入れ、城に石塊を投げ始めます。石はまだマシな方で、死体や動物の遺体なども投げられました。
ガスパルはすぐに城内に入るよう伝え、ビアンカはイボンヌを連れて中に入ろうとします。しかし、先を歩くイボンヌの頭上に石塊が落ちてきました。当たればイボンヌは即死してしまう。ビアンカはイボンヌの手を引っ張りました。
避けられない状況を覚悟しましたが、ビアンカとイボンヌの上は大きな影が守っていました。ガスパルでした。ビアンカはガスパルを心配したけれど、彼は城内へ入るよう促します。ガスパルの顔色は明らかによくなかった。手当するとビアンカは言いますが、イボンヌが泣きながらビアンカを引っ張りました。
城内に入る二人を見て、ガスパルは安堵しました。額から血が流れますが、それを拭って兵士たちに労いの声をかけます。以前イボンヌがジャコブに殴られたことがあったけれど、今度は守れた。自分がいる限り二度とイボンヌが怪我をすることがないように誓っていたので、満足感と達成感でいっぱいでした。
夜になり、医療知識があるヴァンサンがガスパルの様子を見ました。額の傷は大したことないけれど、肩が脱臼してしまったため、片腕は暫く使えないようでした。自分を責めるビアンカの様子に、ヴァンサンは驚きました。
積極的に動き、戦場を駆け回るビアンカの姿に領民たちも目を丸くさせていた。貴重な身分で、おまけに聖人だったから。ビアンカの姿に士気は高まりました。さらに、ビアンカの鋭い判断力で危機を免れた事が何度もありました。
ガスパルも同じように考えていました。ビアンカに「勇敢にうまくこなしています」と伝え、イボンヌを助けてくれたことへの感謝を口にしました。イボンヌだけでなく、ビアンカも守り切ったことを考えると、ガスパルは怪我をしても全く後悔はしませんでした。
ビアンカはイボンヌが大切だから当然だと言いたかったが、言葉につまって言えなかった。泣きそうになるほど感情が込み上げていました。ビアンカがアルノーの主人として認められたと感じた瞬間でした。
本来であれば自分の従者を主人が守るなど考えられないことでした。従者が主人を守ることはあっても、従者のために命をかける主人は少ないでしょう。それだけ身分というものが強い世界だったので、ビアンカがイボンヌを守ったことはとても珍しいことでした。
悪いことが起こればいいことも起こるもので、ブランシュフォールから兄のジョアシャンが支援軍を率いて到着しました。支援軍とするには少なかったけれど、アルベルの護衛もブランシュフォールが行っていたので少なくて当然でした。ブランシュフォールには連絡していないのにどこから知ったのかとビアンカが聞くと、「オデリー王女が教えてくれた」とジョアシャンは明かしました。手紙を受け取ったオデリーはすぐにブランシュフォール伯爵とジョアシャンを呼んだのでした。
ビアンカは書信でジャコブによってアルノーが侵略されていること、ジャコブとアラゴンには繋がりがあることを伝えていました。ビアンカがオデリーに望んだのは支援軍ではなく、ジャコブとアラゴンの確かな証拠を掴み、王を説得してジャコブを王家から追放することでした。
王族が罪を犯した場合は王族が裁くことになりますが、ゴティエを失った王が残された息子を正当に裁くことができるとは思えませんでした。そこで、領土を犯した罪でジャコブを死罪にするには、まずジャコブと王家を切り離す必要があります。
アラゴンとの繋がりがあるとわかれば、王も擁護できなくなります。そして、それを訴えるには貴族では難しい。幼いアルベルを操るためにジャコブを追い落としたと思われてしまうからでした。その点オデリーは王族で、国王が1番愛する娘だった。オデリーは城を荒らしてでも証拠を見つける、とジョアシャンに伝言を頼んでいました。
王族でないジャコブなら「アルノーの領土を犯した大罪人」として、アルノー側が裁くことができます。そのため、戦争が終わる前に証拠を見つける必要があったのでビアンカは早い段階でオデリーに連絡を出していました。
ジャコブはここまでアルノー城が持ちこたえるとは思っていませんでした。ザカリーに対する信頼か、それともジャコブがそれほど嫌なのか。どちらにしても気分が良くなかった。そこへ、ウィグ子爵が帰ってきました。子爵の報告を受け、ジャコブはビアンカに書信を送りました。
ビアンカはジャコブかた届いた書信をイボンヌに読んでもらいました。余計な話が多かったけれど書信の最後には「辺境から連絡を受けた。アルノー伯爵の訃報だ」と書かれていました。ビアンカは床に崩れ、イボンヌがそれを支えてくれましたが、書信を先に読んでいたイボンヌの顔も真っ白になっていました。ビアンカの頭の中にはザカリーとの会話が鮮明に蘇ります。
「君はまた泣いてるね」
「君は俺と会うといつも泣いていたよ」
ビアンカはいつもザカリーの前で泣いていました。ザカリーが受け止めてくれるから。しか今は受け止めてくれる人がいないため、ビアンカの頬は乾いていました。変えられた気がしていたのに、結局ザカリーは死んでしまった。ビアンカは自分が瓶の中に入れられた蝶のようだと思いました。羽ばたいても、結局ガラス瓶から抜け出すことは出来ない。
ビアンカは気絶しました。地獄のような現実から脱することができる、果てしない夢の中に落ちました。
5巻・前編を読んだ感想
地獄のような展開でひとまず前編を終わります。後編は来週になります。
次の記事で本編完結となります。
10/3 19:00追記 次の記事の文字量が膨大すぎて終わりませんでした。あと2記事で本編完結となります…すみません…!
この前編は色々と苦しい展開があったので…マルソーがカトリーヌにベタ惚れしていてとても良かったとだけ書いておきます。
皆さんの読んだ感想を心よりお待ちしております。地獄の叫びを聞かせてください(自分で言っておいて変態みたい…)
次の更新は来週月曜日!詳しい日程はtwitterにてお知らせします!
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作者・KEN 作画・ENA
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初めてコメントさせていただきます☆
毎回分かりやすい翻訳をありがとうございます!先が気になりすぎて仕事も手に付かない状態になってしまったので(笑)、いりさんの韓国語の小説の読み方を参考に、ついに原作に手を出してしまいました!初!!翻訳機能を駆使し、今しがた全巻読破できました!!長い道のりに思えたのですが、あっという間でした!凄くハラハラドキドキ涙有り、笑い有りで久しぶりにドはまりしました!この作品といりさんに出会えたことに感謝しかありません!本当にありがとうございました!終わってしまって寂しく思います(*^^*)
Kapiさんコメントありがとうございます!
わーーーー!!!ようこそ原作組へ!そして読破おめでとうございます!!
やってみると意外とスイスイ行けてしまいますよね。記事を参考に原作に飛び込んでもらってすごく嬉しいです。
いつも丁寧な解説ありがとうございます❤️
原作の緻密に計算された世界観と、画像のウツクシサに惹かれてコミックを読みはじめました。Kakao・Naverは上手く登録できなくて、とても助かっています😃
本編以外にも確か外伝がありましたよね?
ザカリーとビアンカの子供たちについては、外伝に書かれているというような情報を読んだ事があります。しかし外伝込みでも200話完結は長い! 本当に大河ドラマにできそうな長さですね! できれば外伝もUPしていただけると嬉しいです😃💕
家族の肖像画については、絵の手前に座っているビアンカらしき女性の隣に父と兄が並んでいたので、右の肖像画像はビアンカの家族構成で、夫妻と子どもが4人描かれてる左の肖像画はザカリーの家族構成(兄のウィグ子爵以外にも2人姉妹がいる)なんじゃないかと思いました。私の勝手な想像です!
それでは、更新を楽しみにしております♥️
Luckyさんコメントありがとうございます!
外伝ありますね、このブログでも5巻中編・後編終わったら外伝のネタバレ記事になりますので楽しみにお待ちください!
200話…?漫画は200話完結ということでしょうか?すごい長いですね…!
肖像画に関しては回答は差し控えさせていただきますが、ビアンカの家族、ザカリーの家族予想面白いと思います。
ご返信ありがとうございます♥️
Naverにアップされている原作小説が、たしか外伝を含めて200話あったように思います。1章を細かくしてUPしてあるのではないでしょうか? ログインできないので、きちんと確認できないのですが…😅
マンガも27話でやっとビアンカが父と兄に再会を果たした所ですから、この調子だと凄い話数になりそうですね。マンガの人名や地名は中世フランスみたいなのですが、日本語だとイマイチお洒落さが伝わらなくて。(英語読みだとヴィンセントがヴァンショー、ロバートがロベルトになってるとか)。フルカラーのマンガが完結するのに、どれくらいかかるんでしょうね?
結末を知りたくてもうこの際、ハングル覚えようかなと思ったり… でも、いり様みたいな方が丁寧な翻訳解説を載せて下さるので、ついつい甘えてしまいますww
急に寒くなりましたので、くれぐれもご自愛下さいませ♥️
あ、中世フランスの風俗が物語のモデルになってるだけで、フランスのお話ではないです。それにヴァンショーじゃなくて、ヴァンサンでしたね。くー、フランス語も難しい❗
Luckyさんコメントありがとうございます!
なるほど、neverだと小説は細かく分けられているのですね。それにしても200話…長いですね。漫画もおそらく似たような話数になるような気がしますね…!
名前の箇所については私からするとどちらも耳馴染みのない名前ですので、なんでもおしゃれに聞こえてしまいます…笑
Luckyさんこそお体ご自愛ください。
妻が熱心に読んでいるので目を通したら、男ながら引き込まれました。
政治的な生臭いテーマあり、気持ちの表現が下手なウブな歳の離れた夫婦が少しずつ信頼と愛情を育むロマンス有り。
なかなか楽しみなコミックです。
さて、現実世界でもチャラくて外道な劣化ジャコブや卑怯なウィグ子爵モドキがいますよね。
長い物に巻かれない芯が通ったザカリーみたいな若者には男でも憧れますよ。そして悔しいほどイケメンで逞しく、口下手ながらハートは熱い。
で、ウィグ子爵からのザカリーの訃報はデマでしょう。戦意喪失を狙う心理戦のカードですわ。
フィクションだからきっとハッピーエンドに違いないと期待します。
序盤の数話にアルノー家に、ザカリーとビアンカらしき夫婦とその子供たちらしき家族の肖像画が居間に2枚飾られていたのを読み返して確認して下さい。子供は四人に恵まれた?のかな。
とにかくザカリーは男から見てもめっちゃいいヤツで、そりゃ親友になれたら一生もんだし、
ビアンカみたいに可愛くもツンデレで利発な妻なら最高ですよ。
ちょっと変わったボーイ ミーツ ガールの男女二人が恋を不器用ながら育み真の人生のパートナーとなるお話し、ですよね❓
ユッキーさんコメントありがとうございます!
確かに政治的・宗教的な設定が作り込まれていて、男女関係なく楽しめる物語ですよね。「男女二人が恋を不器用ながら育み真の人生のパートナーとなるお話し」というので間違いありません。今後の家族については現段階で私の口からは言えないので回答は差し控えさせていただきます…!
更新ありがとうございます♪
ドキドキしながら読み進めました!めちゃくちゃ激動ですね!
ザカリーとビアンカの気持ちがつながったのが何より嬉しいですね!ジャコブはびっくりするくらいクズ野郎ですねぇ………
来週更新されるまで何回も読み返してしまいそうです。
膨大な文字量!いりさんのハッピーエンドと言う言葉を心に残り2回も大切に読ませていただきます。
かっこたんたんさんコメントありがとうございます!
二人の気持ちがようやく繋がった回でしたね!残りも頑張って作業しますのでどうぞ最後までお付き合いよろしくお願いいたします!
いりさんへ
初めてのコメント失礼します。
いつも素敵な翻訳をありがとうございます♡
毎週、この更新を楽しみに1週間頑張っています!
大変な作業だと思いますが、いつも詳しくて丁寧でわかりやすい文章を感謝です❇︎
いりさんの、パッピーエンドなのでついて来てくださいの言葉を信じて、最後までついていきます!!
あと2週なんだという寂しさ半分、早く続きが知りたいワクワク半分、この1週間も頑張ります!